上達について~続

Today’s Lesson Concept : 流れの中で各ショットを打つ

本日のレッスンでは、「流れの中で各ショットを打つ」事をコンセプトに行いました。MYTAレッスンの各段階には「パーツ練習」と「フロー(流れ)練習」があります。パーツ練習とは、主に球出しによる各ショットの精度向上を目指した練習です。初級・中級で行う練習で、先ずはスイングから球速、コースをしっかりと狙って打つ練習です。「フロー練習」とは、主にラリーによる各ショットの使い方、及び精度向上を目指した練習です。中級・上級で行う練習で、球出しのようにボールが飛んでくる場所が一定ではなく、また態勢も崩れている状態でどのショットを選び、どこに打つのかを選択し、しっかりと思い描いたボールを打つ練習です。本日の生徒さんは上級コースですので、各ショットの精度は高く、球出しによりフォームや打球感のチェックを行いますが、フロー練習で「流れの中で各ショットを打つ」事を練習しました。

最初は態勢の崩れからミスもありましたが、上手く流れの中で調整され、最後の方はミスもなくしっかりとコントロールされていました。この「フロー練習」をする事で、潜在的なウィークポイントも見つける事ができます。球出しではほぼノーミスなショットも、ラリーの中ではミスが目立つショットが見えてきます。そのウィークポイントを無くす練習か、隠す練習かの選択は必要ですが、ウィークポイントの把握はとても大切です。このように、「パーツ練習」と「フロー練習」の段階レッスンで、「試合でも打てるショットの研磨」をしていきます。

 

本日は、前回に引き続き「上達」について考えてみたいと思います。

前回から「上達」には「失敗・継続・目標・競争・やりたい」の5つのfactorが大切である事がわかりました。改めてまとめますね。

 

 

 

①失敗

失敗の原因発見は財産。成功は言わば元々持っている素質であり、失敗からの成功は新たな素質の獲得になる。

 

 

②継続

毎日少しずつが近道。一気に経験しても、一度に吸収できる量は決まっている。

 

 

③目標

ゴールが見える事。ゴールの無いマラソンほど辛いものはない。ゴールがあるから頑張れる。

 

 

④競争

闘争本能が進化の源。人は誰しも負けたくないもの。競争を重ねて進化をする。

 

 

⑤やりたい

欲求が人間の原動力。「やらされている」の強制でなく、自らが「やりたい」と思う気持ちが自分を動かす。

 

 

 

このようになります。この5つのfactorは全て大切なことですが、特に⑤が重要だと感じています。なぜなら、⑤は①~④の全てに係る「動機」になります。

 

 

「やりたい」という気持ち(欲求)があるから、「失敗」しても折れずに「継続」できる。

「やりたい」という気持ち(欲求)があるから、「目標」を立てる事ができ、「競争」に勝てる。

 

 

このような「やりたい」という気持ちを先ずは持つ事。そして持ち続ける事が大切になります。

では、どのようにして「やりたい」という気持ちを持つ事ができ、持ち続ける事ができるのでしょうか。

 

この「気持ち」は決して他人から与えられて得られるものではないと考えます。結果的に他人から与えられた「切っ掛け」によりこのような「気持ち」が得られることはあると思います。しかし、最終的に「やりたい」と感じるのは自分であり、その「気持ち」を持つのも自分です。

 

 

「やりたい」という気持ちは、受動的ではなく、能動的に得られる

 

 

能動的」と言う事は、自分発でそれらの「気持ち」を得なければならないという事になります。つまり、「やりたい」という気持ちが持てるものを「探す」と言う事です。或いは、今やっている事が「やりたい」事なのかを明確に意識する事です。今やっている事がただ漫然とやるのではなく、「なぜやるのか(やっているのか)」を繰り返し自分に問いかけるのです。そうすれば、今自分がしている事がよく見えてきます。

 

 

「やりたい」という気持ちは、自分から「探し」、やっていることに「問いかける」事で芽生える

 

 

「なぜやるのか(やっているのか)」を繰り返し問いかけ、それがよく見えるようになってくると「面白さ」がどんどん見えてきます。なぜかと言うと、今やっている事は「既に知っているコト」であり、ある意味新鮮ではない事。その先にある「未知のコト」を知る事で、新鮮な気持ちになれる訳です。人には「冒険心」というものが必ずあります。「未知のコトへの興味」です。それが「やりたい」という気持ちの源です。

 

 

「やりたい」という気持ちは、「未知のコト」に対する冒険心が源

 

 

今やっていることに対して何も考えずに続けると、それができるようになった時必ず飽きます。そうではなく、「なぜやるのか(やっているのか)」を考える事で、もっと深い、潜在的な面白さが見えてくるのです。これが、「やりたい」という気持ちを持つ方法だと考えます。

では、この「気持ち」を持ち続けるにはどうすればいいのでしょうか。それは、「なぜ?なぜ?」を繰り返し続ける事です。「なぜ?なぜ?」は尽きることがありません。但し、初めから(やる前から)「なぜ?なぜ?」を繰り返してはいけません。なぜなら、やる前から「なぜ?なぜ?」を繰り返して考えてしまうと、やる前に疲れてしまいます。また、やる前に先が見えたような気がしてしまいます。

 

 

「やりたい」という気持ちを継続させる「なぜ?なぜ?」は、やる前に考えすぎないこと

 

 

これはとても大事なことです。やる前から「なぜ?なぜ?」を考えると、「なぜこれをするのか。こうだから。こうなのはなぜか。ああだから・・・・・・」と考えていくと「結局、こうだからか・・・」と行き着いたような気になります。しかし、これは「気のせい」です。所謂、「誤認識」です。なぜなら、「やる事でその先は無限に変化する」からです。よく、「やってみないとわからない」と言いますよね。まさにその通りで、やった後の結果によりその先のストーリーは無限に広がっているのです。だから、やりもしないでその先をイメージする事は、折角の無限の可能性を自らが制限してしまう事になります。ですので、「なぜ?なぜ?」を考えすぎることなく、一つの「なぜ?」に対して実際にやってみる事、それの繰り返しが大切なのです。

 

 

「やりたい」という気持ちを継続させるには、「なぜ?なぜ?」を一つずつクリアし、達成感を味わっていく事が大切

 

 

このように、「上達」には5つのfactorがあり、その中でも「やりたい」という気持ちが重要だと感じております。

 

MYTAでは、スタッフはもちろん、生徒さんにもこの「やりたい」という気持ちを持つ事ができ、持ち続ける事ができるスクールを目指していきたいと思います。

 

 

次回は、「【Break time】身長について」です。

 

 

上達について

Today’s Lesson Concept : 本日はお休み

本日は「上達」について考えてみたいと思います。

上達」とは、国語辞典で調べると「技芸・技術などがよく身につき、進歩する事」とあります。テニスの場合は、「技術(スキル)がよく身につき、進歩する事」となります。ストロークやサーブ、ボレーといった「スキル」が身につき、進歩する事が「上達」ということになりますね。

では、「スキル」をよく身につけ、進歩するにはどうすればいいのでしょうか。当然、一生懸命練習をして、何度も何度も失敗を繰り返して徐々に覚えていくという事になります。

ここで大切な事が「何度も何度も失敗を繰り返す」という事です。注意すべきは、「同じ失敗は繰り返さない」という事です。何度も何度も同じ失敗を繰り返してはいけません。こうなる時は、「失敗から何も得ていない」という事です。これはとてつもなく「失敗」を勿体ない事にしてしまっています。

 

「上達」=「スキルを身につけ、進歩する」=何度も何度も失敗を繰り返し、徐々に覚えていく。しかし、同じ失敗は繰り返してはいけない

 

次に大切な事が「徐々に覚えていく」という事です。注意すべきは、「継続する」という事です。なかなか上手くならなくても焦らず、不安になる必要はないのです。徐々に覚えていくのに、後戻りは厳禁です。後戻りとは、「忘れる」という事です。人は必ず忘れます。実際に行動しなければ忘れます。これは必然です。「忘れない」為に、毎日少しでもいいから「継続する・続ける」事が大切です。

 

「上達」=毎日少しずつでもつづける事で、徐々に覚えていく。1日でも止まると、後戻りとなってしまう

 

このように、「上達」するには「失敗」と「継続」がポイントとなります。当然、「成功」からも「上達」は十分にあります。しかし、人は「上手くいった事」よりも「上手くいかなかった事」の方が心に残ります。だからこそ、「失敗」を認め、それを糧にする方が前にも述べました「メンタル」においても大切になるのです。

 

「上達」には「失敗」と「継続」が大切であり、「失敗」を認め、そこから学ぶことがとても大切

 

では、「失敗」から学ぶことがなぜいいのでしょうか。それは、最初からできた事(成功)と「失敗」してからできるようになった事では、「自信」のつき方が全く違います。明らかに後者の方が「自信」をつける事ができます。「失敗」した時に、「あぁ~・・・」と落ち込むのではなく、「よしっ!!上達できるぞ!」と考え、どうすれば「成功」できるのかを考えればいいのです。

 

「失敗」から学ぶ事で「メンタル」に重要な「自信」をつける事ができる

 

次に大切な事が「一人でしない」という事です。「上達」するには、できる限りたくさんの人と関わり合いながらテニスをする事が大切です。「影の努力」とよく言いますが、これは「努力」を称賛する事で、「上達」する事とは別だと考えます。「上達」するには「比較対象」は必要です。一人でする事のメリットとしては、「集中できる」「時間が使える」「自由にできる」というようなものだと思います。しかし、いずれも一人でなくてもできる事です。それ以上に複数でするメリットの方が大きいのです。「目標ができる(ゴールがイメージできる)」「競争意識が働く」という「上達」の糧となる環境があるのです。

 

「上達」するには、「一人でせず」、目標を持ち、競争意識の中で「やりたいっ」と感じ続けられる環境が大切

 

このように、「上達」するには、単に一生懸命ラケットを振るだけでなく、「失敗」に注目し、「継続」して練習をし、複数の人たちと行う事が大切だと思います。

MYTAでも、これらのことを踏まえて「上達できる環境づくり」を考えて作っていきたいと思います。

 

 

次回は、「上達について~続」です。

「攻撃」と「守備」について

Today’s Lesson Concept : 基本の確認

本日のレッスンでは、「基本の確認」を注意してサポートしました。いずれの生徒さんも随分と上達し、ラケットを振れるようになってきました。サーブに関しても、しっかりと振れているので良いショットが決まるシーンも見られました。しかし、同時にミスショットも増えてきました。これは過渡期的に良い事だと思います。ここで大切な事が、「ミスショットの原因」をしっかりと考えて覚える事です。ミスショットを「あぁ、ミスしてしまった・・・」で終わらせてはいけません。本日の生徒さんに関しては、ラケットを振れるようになったが故に、ラケット面の真ん中にボールが当たりにくくなっています。これはラケットを振れば振るほどインパクトが難しくなる事は当然ですので、何度も繰り返し振り続けることが大切なのですが、「ラケット面の真ん中に当てる」という「基本」をしっかりと確認していかなければ「ミスショット」が減らない状態になります。この状態が続くと、またラケットを振れなくなり、バドミントンのような打ち方に戻ってしまいます。こうならない為にも、「ミスショットの原因」をしっかりと覚えていってほしいと思います。

 

本日は、「攻撃と守備」について考えてみたいと思います。

先ずは、テニスの試合において、この「攻撃」と「守備」とはどのような事なのかを考えてみたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・とは言え、とても難しいですね。テニスにおいて「攻撃」と「守備」というのは明確にあるのでしょうか。

例えば、「鉄壁の守備」だと言われるN.ジョコビッチ選手のプレーを見てみます。確かに、相手が打つボールを全て壁のように返しています。どんな深いボールでも速いボールでもしっかりと返していますね。これが「鉄壁の守備」かと思いますが、よく見るとN.ジョコビッチ選手の返球は単に打ち返しているのではなく、とても厳しいコースに打ち返しています。これは、「守備」なのでしょうか。

「攻撃は最大の防御なり」という言葉がありますが、これは「攻撃」し続ける事で相手を「守備」に回らせ、攻撃を受けないようなシチュエーションに持ち込む事を想像します。しかし、これは「攻撃」と「守備」が一対である時にいえる事だと思います。これが、「攻撃」と「攻撃」の場合だとどうなるのでしょうか。お互いが「攻撃」をしている為、「攻撃力」が上の方が徐々に優勢となっていくと思われますね。

テニスでは、「攻撃」も「守備」も「ボールを打つ」という同じ動作をします。しかし、「攻撃」と「守備」とでは打つコースや速さが異なると思われます。「攻撃」の場合は、よりライン際のコースを狙ったり、より速いボールを狙ったりと「よりリスクの高いショット」になると思われます。一方、「守備」の場合は、ライン際や速いボールに対するショットであり、それらのショットを打ち返す難しさはありますが「リスクは低いショット」にはなると思われます。例えば、ラリーの中でよりライン際にフォアのストレートを打つショット(攻撃)に対して、ギリギリ追いつくもののしっかりと相手コートに打ち返す(守備)というように。

こう考えると、「攻撃」はリスクが高く、「守備」はリスクが低いという事になります。当然、「守備」のリスクは、「攻撃」の難しいボールを打ち返さなければならないというリスクはとても高く存在しますが。こうなると、リスクの高い「攻撃」は避けた方がよいのか・・・・・・でも、「守備」ばかりだと相手のミス待ちでポイントを能動的に取れないじゃないか・・・・・・なんて、考えてしまいます。

話を戻しますと、N.ジョコビッチ選手は言わずもがな「世界ランキングナンバーワン」ですね。「鉄壁の守備」と言われるN.ジョコビッチ選手は強いのです。「鉄壁の守備」で強いのです。・・・・・・・・・・・・・・・・「守備」で強い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どういうことなのでしょうか。「守備」に徹して、相手のアンフォースドエラーでポイントを取っているのでしょうか。・・・・・・・・・・・・違いますね。しっかりと「攻撃」していますよね。・・・・・・・・・・・・・・確かに、自分から角度をつけて仕掛けているというよりは、相手の仕掛けに対してとてつもなく厳しい返球という「攻撃」をしています。

「矛」と「盾」の話で考えると、どれだけ強い「矛」で攻撃されても、強い「盾」で守備をし続ける・・・・・・・・・・・・・一向に勝敗がつかない・・・・・・・・・・・・・・・・・という事はなく、N.ジョコビッチ選手はその強い「盾」で「攻撃」をしていると感じます。つまり、リスクの低い「守備」でリスクの高い「攻撃」をしているから、効率的だと思う訳です。自分発のリスキーショットではなく、相手のリスキーショットに対して返球を厳しいコースに打ち返す事で「攻撃」している。よくよく見ると、相手は強いショットを放ち「攻撃」をしている為、態勢も崩れている状態です。それを利用し、普通の態勢ならキャッチできるボールでも態勢が崩れている為にキャッチできないくらいのボール、すなわちリスクが低いボールで「攻撃」ができる訳です。また、相手は「攻撃」により態勢が崩れている為、「ミスショット」になる可能性も高くなりますね。

 

このようにテニスにおいて、「攻撃」と「守備」のどちらが良いとは言い切れません。どちらも必要ですから。しかし、N.ジョコビッチ選手を見ていると、「守備」の使い方(攻撃をさせて守備の返球で低リスクな攻撃をしている)がとても面白く感じ、とても参考になります。・・・・・参考になると言っても、N.ジョコビッチ選手のようにできるかというと、できないですけどね(笑)

 

テニスをしていると、やはりドンドン打ち込みたくなります。先手必勝、波状攻撃を仕掛けたくなります。しかし、「攻撃」は力が入り、ミスショットも増えてしまいます。「守備」における「攻撃」を考えると、カウンターを真っ先に想像しますが、カウンターショットは明らかに「攻撃」です。「守備」ではありませんね。「守備」で「攻撃」するというのは、相手の「攻撃」に対する返球を、「攻撃」のようなギリギリのコースや速さで打ち返すのではなく、相手が届くか届かないかくらいのショットを打ち続けて相手のミスを誘う、或いは徐々にオープンコートを作っていくという「攻撃」と考えます。

 

早速、明日からの練習で意識してみたいと思います。

本日は、私の感想ですので「真っ黒」の文字ばっかりです・・・(笑)

 

 

次回は、「上達について」です。

 

 

 

 

【Coffee_Break】今日のシュウちゃん

ころころ

シュウちゃんはころころが大好きです。

ころころを始めると、前から横から後ろから動き回って、大騒ぎを始めます。

動き回る中で、たまにころころを鼻でツンと攻撃(!?)して、また後ろから横から大騒ぎをし続けます。

これは初めてころころを目にしてから、ずっと同じ行動です。

最初は子犬の頃だけかなあ、と思っていたのですが、シニアに入っても全く変わらないです。

掃除機にも同じように大興奮します。掃除機のほうが音が大きいからか、より興奮度が高まりますが。

床を動いている様子が、忘れかけたシープドッグとしての本能をくすぐるのでしょうか。

何よりすごいのは、「ころころ」という言葉を完全に覚えていることです。

日常の中で「ころころしようっと」と呟いただけで、耳をピクッと立ててこちらを見て、速攻でころころの保管場所に向かいます。

そして、ころころから目を離さず、ころころが出動するのを今か今かと待ち続けます。この集中力はすさまじいです。

そしていよいよころころを始めると、ころころをしている私の周りを延々と騒ぎながらどこまででもついてきます。

時にはころころの前に回り、私の後ろを左右に動いたり・・、

本当に邪魔です(笑)。

何より、床に落ちてるアンタの毛がすごいからころころで取ってるのに、その横で動き回るから毛がまた床に落ちるんだよ~!

と言いながら、何となくこのコミュニケーションが楽しかったりする優しい私。

ころころをそのまま床に置いて、別の用事をして戻ってきても、ころころの前から一歩も動かず、伏せの状態でじっっっところころを見つめ続けています。頼んでないのに準備万端。

決まった収納場所にころころを戻すまで、ころころを追いかけ続けます。シュウちゃんの中では床は収納場所ではなく、すなわちころころ終わりではないらしい。う~ん、賢い。賢いぞ!

この集中力を何かに使えないだろうか・・。

メンタルについて~続

Today’s Lesson Concept : 土俵の実用

本日のレッスンは、「土俵の実用」をコンセプトに行いました。土俵の実用とは、球出しのようにボールが打ちやすい所、或いは飛んでくる所がわかるボールを打つのではなく、どこに飛んでくるかわからない、或いは打ちやすい所に飛んでこないボールに対して、自分の武器であるショットをしっかりと打てる事をイメージしています。球出しは、フォームのチェック、打球感のチェックをする為には必要な練習です。しかし、球出しで打てるショットがラリーでも打てるかというとそうではありませんね。ラリーの中で、予測と準備をしっかりと行い、自分の武器であるショットをしっかりと打つ事が大切です。

本日の生徒さんは、自分の武器であるバックハンドのスライスをラリーの中でもしっかりと打てておられました。元々スキルは同年代のプレイヤーと比較しても抜けている為、一つ一つのスキルを実践の中で活用していくレッスンを行っています。上級ですので、スキルの研磨ではなく、武器の研磨と戦略の反復練習を織り交ぜていこうと思います。

 

 

本日は、前回に続き「メンタル」について考えてみたいと思います。前回は、「自分のメンタルコントロール」について考えました。自分の「メンタル」は、予想外の出来事を抑制する事でコントロールできると感じる事ができました。その為には、練習であらゆる経験をする必要がありますね。自分の得意なショットを打ち、気持ちよくなってばかりでは「経験」を得ることはできません。自分の「メンタル」を鍛える為には、あらゆるシーンを想定した練習を経て、「予想」の幅を広げる事が大切ですね。

本日は、「相手のメンタルコントロール」について考えてみたいと思います。相手の「メンタル」をコントロールするなんてできるのか??と思われがちですが、できると考えています。

前回でもお話ししましたが、「メンタル」とは予想外の出来事に影響すると考えます。自分の「メンタル」をコントロールするには、「予想外」の出来事がない状態を作る事だと思いました。では、相手の「メンタル」をコントロールするとはどういうことなのか。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・発想力のある方であれば最早理解されているのではないでしょうか。

 

 

自分の「メンタル」をコントロールする = 予想外の事がない状態を作る

相手の「メンタル」をコントロールする = 予想外の事がある状態を作る

 

 

という事になります。実にシンプルです。相手が「予想」していない事をするという事です。

テニスで考えると、

①相手が予想している逆サイドへの切り返し

②ドロップショット

③ダブルファースト(サーブ)

④サービスダッシュ

というような「ショット」が先ず思いつきます。確かにこれらも「予想外」の事であり、相手の「メンタル」に影響すると考えます。しかし、これらは全て相手からすれば決められたショット(仕掛け)であり、強いプレイヤーだと「自分のメンタルコントロール」によりリカバーされてしまいます。例えば、ドロップショットをきれいに決められてしまった。予想外のショットでポイントを取られたものの、相手が上手かったと「拍手」をして「相手は上手い。それくらいはしてくる」というように「予想内」の事として理解します。こうなれば「メンタル」に影響を及ぼすことができなくなります。

このように、自分のショットによる「予想外」の状態を作っても、相手はリカバーしてくる可能性が高いという事になります。

では、どうすればいいのでしょうか。

自分のショットで「予想外」の状態を作れないとすれば、相手のショットで「予想外」の状態を作ればいいということになります。つまり、相手に自分(相手)が予想しないような「ミス」をさせるという事です。

 

 

相手の「メンタル」をコントロールするには、自分のショットではなく、相手のショットで「予想外」の状態を作る

 

 

相手が「予想外」の「ミス」をする状態を作る・・・・・・・・・・・・・・・・・・これは、戦略ですね。「相手のミスを誘発するショット」を使って「予想しない」ミスをさせる事が必要になります。

では、相手に「予想外」の「ミス」をさせるにはどうすればいいのでしょうか。これは、たくさんあるかと思います。

例えば、

①速いボールでラリーをしながら、遅い中ロブのボールを打たせる

②リターンをしっかり叩いてリターンエースを狙っている雰囲気を作り、ダブルフォルトを誘う

③壁のようにボールを返球し続け、厳しいコースを狙わせる

というような「メイク」ですね。所謂、「ミスをさせる」という事です。単に自分がしっかりと攻めて、相手がギリギリのショットを放ち「ミス」をするというものではなく、あくまでも「予想外」の「ミス」を誘発させる事が大切です。「ケアレスミス」ですね。上記3点はいずれも「ケアレスミス」を誘発できる「メイク」だと考えます。

しかし、この3点もそうですが、一つのショットで作れるものではありません。ボクシングのボディブローのように時間をかけて「メイク」することで、徐々に相手の「メンタル」に影響を及ぼしていくものです。ですので、一機逆転ではなく、じっくりと継続して行い続ける事が大切です。

 

 

相手の「予想外」の「ミス」を誘発するには、「ケアレスミス」が生じやすい「メイク」を繰り返し行う事

 

これにより、相手は初めの「ミス」は「いかん、いかん」と反省をする程度で抑えますが、2度3度の「ミス」で少しずつ「メンタル」がマイナスに近づいていきます。このように、「相手のメンタルコントロール」は、一発のショットでは成し得る事ではなく、「メイク」し続ける事で少しずつコントロールできるものと考えなければならないと思います。

 

 

「相手のメンタルコントロール」は、自分の自慢の一発でできるものではなく、ジワジワと時間をかけてコントロールしていくもの

 

 

このように、「テニスの結果=スキル×戦略×メンタル×雰囲気」の中の「メンタル」はプラスにもマイナスにもなり、いくらすごいスキルを持っていても「メンタル」がマイナスであれば結果はマイナスとなる為、勝つことは難しくなります。この「メンタル」には「自分」と「相手」があり、それぞれの作り方が違うという事を理解しなければならないと考えます。

 

テニスの勝利は、スキルを磨き、自分と相手を知り、自分と相手を予想し、先を見通す余裕と礼儀正しい一生懸命な姿で練習やゲームを行う事で得られるものだと感じています。

 

 

MYTAのレッスンでも、これらのfactorを初級、中級、上級のレベルに合わせて行っていこうと思います。

 

 

次回は、「攻撃と守備について」です。

 

 

 

【Coffee_Break】今日のシュウちゃん

お風呂

今日はお風呂に入りました。

だいたい1か月に1回ペースでお風呂に入れます。

シュウちゃんはお風呂が苦手です。

シュウちゃん専用の水分を強力に吸い取るバスタオルを手に取ると、完全に察知して、できる限り逃げようとがんばります。

まあ、がんばるといってもハウスに籠城するくらいのかわいい抵抗ですけども(笑)

ところが、今日は「(お風呂に)行くよ~」と言ったので、勘違いしちゃったみたいですね・・、散歩と!!

とびきり嬉しそうに、『え?まさかの今日2回目!?やった~!!』と、猛ダッシュしちゃいました。

そして、お風呂場の前で「ここやで」と教えられて、チーン・・、という声が聞こえるくらいのテンションダダ下がり↓↓↓

仕方なく、お風呂場に入り、ひたすら終わりが来るまで耐え、終わってからもドライヤーが終わるのを待ち続け、やっと終わって開放感にあふれまくって部屋中をダッシュ!!!

そしてようやく落ち着いて、ひと眠りしてました。

ちなみに、シュウちゃんがお風呂に入った直後は、毛がフワフワのモフモフで、しかもシャンプーのい~い匂いがして、肉球もきれいなピンク。

この時だけ、名前を改名して「ふわシュウ」と呼ぶことにしています!!

本人からすると、本当にどうでもいい話なんでしょうね、あはは。

メンタルについて

Today’s Practice Concept : 左右の振りで展開

本日の練習は、ラリーの中で「左右への振り」を意識しました。「左右への振り」は普通に行う展開ですが、その「左右のバランス」を注意しました。相手はフォアもバックも相当な精度を持っています。単調に左右へ振っても効果はあまりありません。そこで、「左右への振り」のテンポに打球速度の変化を加えてみました。当然遅いボールになると攻め込まれてしまいますが、速いボールが活きてくると共に、打ちにくさを感じているように思えました。左右への振りを意識すると、ショートクロスで決めにかかってしまいがちですが、左右へ緩急をつけて振るだけで遅いボールはミスの誘発、速いボールは浮いてくるチャンスボールを演出できると感じました。

あまりコース(ライン際)を意識せず、球速のイメージを持ってみようと思います。

 

 

本日は、「メンタル」について考えてみたいと思います。先日に「テニスの結果=スキル×戦略×メンタル×雰囲気」のお話をしました。そこで、プラスにもマイナスにもなる「メンタル」が重要だと感じる事ができました。そこで、この「メンタル」はどのように培い、コントロールすればいいのかを考えてみます。「メンタル」には「自分のメンタル」と「相手のメンタル」がありました。今回は、「自分のメンタル」について考えてみます。

 

「メンタル」とは文字通り「心の持ち様」です。怖い事があれば「怖いと思う」、うれしい事があれば「うれしいと思う」という目の前の事象に直結した「心の状況」ですね。という事は、「メンタル」とは一定のものではなく、目に映る(感じる)感覚や事象によって常に変化するものだという事になります。「メンタル」を培い、コントロールする為には、この「一定ではなく、常に変化する」という事を理解しなければならないと感じます。また、「メンタル」というと精神論的な、抽象的な事をイメージしますが、実はそうではなく実にシンプルで素直なものだと思います。先にも述べましたが、怖いものを怖いと思う気持ちやうれしい事をうれしいと感じる気持ちは実に素直な気持ちであり、これが「メンタル」だからです。

 

 

「メンタル」とは、目の前の事象により常に変化し、抽象的なものではなくシンプルで素直なもの

 

 

「メンタル」とはその瞬間に起こった事に対する「心の状況」でした。この「その瞬間に起こった事」というのが大切になります。つまり、その瞬間に起こった事が「メンタル」に大きく影響するという事です。例えば、スマッシュをネットにかけてしまったという事が「凹む」という「メンタル(心の状況)」を生み出すというように。

となると、「メンタル」をコントロールするという事は「その瞬間に起こる事」をコントロールするという事になるような気がします。しかし、それは不可能ですね。「その瞬間に起こる事」をコントロールするなんてことは残念ながらできないですね。先の例えで言うと、「凹む」という「メンタル」を避ける(コントロール)する為に、「スマッシュをネットにかける」という「その瞬間に起こる事」を「スマッシュを決める」とコントロールするという事になります。・・・・・・・・・・・・・・初めからネットにかけようと思ってスマッシュを打ってるプレイヤーなんておらんっっっ!!!決めれるっ!と思って打ったスマッシュが決まらない(予想外の事が起こる)から凹むんだ!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ですね。当然です。だから、「メンタル」をコントロールする為に「その瞬間に起こる事」を意識しては駄目。つまり、凹む事(メンタルが下がる)から「上手くやろう」と意識しすぎる事は駄目だという事になります。

では、どうすればいいのでしょうか。先の文章の中にヒントがありました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それは、「予想外の事が起こる」です。「メンタル」とは「心の状況」でした。「心」とは既知と未知ではその影響は大きく異なると感じます。例えば、怖い事があったとしてもそれが既知(既にネタバレ)であれば「怖いと思わない」ですね。その怖い事が未知だから、予想外の事だから「怖いと思う」訳です。

 

 

「メンタル」とは、未知のものに影響される

 

 

つまり、「メンタル」をコントロールするとは、「予想」をコントロールするという事になるような気がします。「予想」をコントロールする、言い換えれば「予想を幅広くしておく」という事です。「予想外の事が無い」状況を作る事がポイントになります。

 

 

「メンタル」をコントロールするとは、「予想外の事が無い」状態を作り出す

 

 

では、「予想外の事が無い」状態を作り出すにはどうすればいいのでしょうか。「予想外の事が無い」という事は、裏を返せば「予想内の事ばかり」という事になります。つまり、「予想」をたくさん持っておくという事です。この「予想をたくさん持つ」事を「メンタル」を培う事になり、何が起きても「メンタル」が変化しない状態を「メンタル」をコントロールしている事になると考えます。

 

 

「メンタル」を培うとは、「予想をたくさん持つ訓練」の事。

「メンタル」をコントロールするとは、何が起きても「メンタル」が変化しない状態を作り出す事。

 

 

「メンタル」を鍛えるというと強靭な精神力と紐付けやすいですが、一言で強靭な精神力と言ってもイメージしにくいですね。実に抽象的な言葉です。

しかし、「メンタル」を鍛えるとは、常にアンテナを張り、様々な状況でその都度「この場合、もしこうだったらどうなる?」という「仮定(仮説)」を立てて考える事だと言うとイメージできると思います。

先の例えで言うと、「スマッシュをネットしてしまった」時にただただ凹むのではなく、「もしネットせずに決まっていたらどうなる?」と考えます。まず、ポイントが獲れ、波に乗れ、次のポイントも余裕をもって挑む事ができるな・・・とその先が見えてきますね。逆も然りです。「スマッシュが決まった」時に、ただただガッツポーズをするのではなく、「もしネットしていたらどうなる?」と考えます。まず、ポイントを失い、相手が波に乗り、次のポイントにプレッシャーがかかるな・・・とその先が見えてきます。このように予め「予想」を「ネットした時と決まった時」の両方を持っておくのです。そうすると、「ネットした時」の「メンタル」は「予想外の事ではない」為凹み方は違うと思います。とは言え、スマッシュを打つ瞬間に「ネットする時と決まる時」の「予想」をしないといけないと言っているのではなく、日々の練習の中でそのような「予想」を持っておくのです。それの繰り返しで、「メンタル」の変化度合いは安定していくと考えます。

 

 

「メンタル」は日々の練習の中で、

「予想」をたくさんしながらプールし「メンタル」の変化度合いを抑制する事で培う

 

 

このように、「メンタル」とは目には見えないもので一見抽象的なものだと考えがちですが、実に素直で「予想」の範囲内にする事で「安定」するものだと思います。

これが、「自分のメンタル」を培い、コントロールする方法だと思います。

 

次に「相手のメンタル」について考えてみたいと思いますが、これは次回にお話ししたいと思います。

 

 

次回は、「メンタルについて―続」です。

 

 

【Coffee_Break】今日のシュウちゃん

初めての雪

雪が降ったのを初めて見たシュウちゃんです。

 

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いや、積もった雪の中を歩くのが初めてと言った方が正確ですね。

7歳にして、生まれて初めて雪の中を歩きました。

いやいや、初めて雪の中を歩くシュウちゃんを見るのをウキウキしていた私、と言うべきでした。

そうです。シュウちゃんには、何の感動もありませんでした・・。

すごく期待して、雪の中を散歩に行ったのに!

『わあ、これは何?これは楽しいね!!』

みたいな会話をできると思って、ウキウキしたのに!!

雪の中を歩き回って走り回ってはしゃぎ回る様子を楽しみにしていたのに!!!

 

いつも通りの散歩の様子・・。

まっっったく、何一つ変わらない日常。

それも大切なことですけど。

 

少しだけ違うところと言えば、雪のない場所を見つけて、そこを歩こうとしていたことだけですかね。

むしろ、雪を避けるっていう・・。

まあ、元気でなにより・・・・。

テニスの結果 = スキル×戦略×メンタル×雰囲気

Today’s Practice Concept : 雪の為中止

本日は、またまた大雪・・・・・・・・・・・・・・朝から車の雪をおろし、お湯をかけ・・・・・・・・・・・・・・・・雪かきっ・・・・・・・・・雪かきって熱くなりますね。

早くしっかり練習したいっっっ・・・・・・・・・・・・泣

 

本日は、

 

 

 

<テニスの試合で勝つ為の方程式>

テニスの結果

=『スキル』×『戦略』×『メンタル』×『雰囲気』

 

 

 

について考えてみたいと思います。

 

テニスの試合では、この4つのfactorが必要だと感じます。いずれもテニスにおいては大切で、当たり前の事だと言われるかもしれませんね。しかし、これらの「特徴」をしっかりと理解する事が本当に大切だと思うのです。

各factorについて少しふれていきたいと思います。

 

①スキル

各ショットの精度やパワー、足の速さや持久力(体力)等、文字通り「テニスの技術」ですね。これは、テニスの試合において無くてはならないものであり、これがなければ試合になりませんね。この「スキル」における特徴は、「0」から始まり練習すればするほどプラスになっていくものだという事です。

「スキル」=0から始まり、練習をすればするほどプラスになる

②戦略

試合相手を分析し、自分の得意なショットが活かせるパターンを組む事ですね。もちろん、相手のウィークポイントを攻めるパターンを組む事もありますね。これが無ければ、単に飛んできたボールを力一杯打ち返す、或いは相手のいない所へ打ち返すという後手の攻めになります。この「戦略」における特徴は、「0」から始まり考えれば考えるほどプラスになっていくものだという事です。

「戦略」=「0」から始まり、考えれば考えるほどプラスになる

③メンタル

試合において、ミスショットはつきものです。或いは、相手に攻め込まれる事も当然あります。一方、自分のショットが冴え渡り、思うように試合をコントロールできる事もあります。このような時に、自分の精神状態を如何に落ち着かせ、Positiveに維持するかが大切になりますね。この「メンタル」における特徴は、「0」から始まりプラスにもマイナスにもなっていくものだという事です。

「メンタル」=「0」から始まり、試合の状況による感じ方でプラスにもマイナスにもなる

④雰囲気

試合において、試合前から存在し直接的に関与できない環境ですね。例えば、相手のホームコートでの試合では、試合前から相手に余裕があり、知り合いの方が応援に来ていると思います。このような環境では、自分にとって試合がやりにくいと感じる環境だと思います。この「雰囲気」における特徴は、「0」から始まりそれが継続するという事です。

「雰囲気」=「0」から始まり、試合前のものが継続する(プラスのものはプラスで、マイナスのものはマイナスで)

 

このような「特徴」があると考えます。ここで大切なのが、テニスの結果はこの4つのfactorの「かけ算」であるという事です。

「かけ算」というと、プラスとプラスをかければ一層プラスなりますが、マイナスをかけると一転して一層マイナスになりますね。当たり前の事です。これを「テニスの結果」の方程式で考えてみると、

 

テニスの結果=「スキル」×「戦略」×「メンタル」×「雰囲気」→

 

このように、たくさんの練習や分析で素晴らしい「スキル」や「戦略」をいくら持っても、「メンタル」がマイナスであれば、その「スキル」や「戦略」の分まで大きくマイナスになってしまうという事です。もう少し詳しく言うと、最大値を100とした場合、必死で練習し「スキル」を90まで得た。相手をしっかり分析し「戦略」を70まで組めたとします。但し、「雰囲気」は相手も同じ環境だったとします。

Ⅰ.試合中にイージーミスがあったが、何とか今までの練習やスキルを信じてラケットをふり、「メンタル」が+10にできた場合

テニスの結果 = 「スキル」90×「戦略」70×「メンタル」10×「雰囲気」1= +63000

Ⅱ.試合中にイージーミスがあり、イラつき、焦り、どんどんミスが重なり、「メンタル」が―10になった場合

テニスの結果 = 「スキル」90×「戦略」70×「メンタル」―10×「雰囲気」1=―63000

という結果になります。まるで逆の結果ですね。このように、いくらすごい「スキル」や「戦略」を持っていても、「メンタル」がマイナスだと一向にプラスにはならない、つまり勝てないという事になると思うのです。

こんなにも練習してすごい「スキル」を持っているのに・・・・・・相手をしっかりと分析して試合に挑んだのに・・・・・・・・勝てなかった・・・・・・・・・・・・これは、確かに相手も自分以上の「スキル」や「戦略」を持っていたと考える事もできますが、「メンタル」の部分が大きく影響していると思います。なぜなら、「スキル」や「戦略」は時間をかけてやればやるほど進化するものですし、上位になればなるほどこの2つのfactorの差は少なくなってきます。なぜなら、「スキル」も「戦略」も右肩上がりの直線で伸びていくものではなく、放物線のように伸びていくものだからと思います。つまり、最初の方は飲み込みが早かったり、素質があったりという事で伸びに差が生じますが、時間がたつにつれて飲み込みの遅いプレイヤーも追いついてきます。だから、上位のプレイヤーとなればこの「スキル」や「戦略」はじっくりと時間をかけて養ってきたはずで、その差は少ないと考えます。

「スキル」や「戦略」にそんなに差がないとすれば、その他の2つのfactor「メンタル」と「雰囲気」で負けてしまったと考えられると思っています。

 

「雰囲気」は試合前に存在するものであり、それが継続する。如何にして試合前(厳密にいえば、最初の2ポイントくらいで)にプラスの「雰囲気」を作るかにかかっています。以前にお話しした「余裕」や「一生懸命な姿」でプラスの「雰囲気」を作る事が大切になりますね。雰囲気がマイナスのままでは、勝てないという事になってしまいます。それだけ「雰囲気」は大切と感じています。しかし、「雰囲気」は一度作ると継続性がある為、コントロールはしやすいfactorでもあります。

 

最も問題なのは、「メンタル」です。試合中の状況によりプラスにもマイナスにもなる。しかも、自分のショットだけでなく、相手のショットや動きに対しても敏感に反応しプラスにもマイナスにもなる。とてもコントロールが難しいfactorですね。しかし、これをコントロールする事が強い相手に勝てる方法なんだと思っています。自分の「メンタル」をプラスにする事だけでなく、相手の「メンタル」をマイナスにもできるという事になるからです。如何にすごい「スキル」を持っているプレイヤーが相手でも、相手の「メンタル」をマイナスにできれば、一気に結果はマイナスになるはずです。そのように「自分のメンタル」だけでなく、「相手のメンタル」も含めたコントロールができれば、本当に強くなれる(誰にでも勝てる)と感じています。

 

それでは、この「メンタル」をどのように培っていけばいいのか、コントロールすればいいのかを考えてみたいと思いますが、これは次回にお話ししたいと思います。

 

 

次回は、「メンタルについて」です。

 

 

 

雰囲気~余裕と一生懸命な姿~続

Today’s Practice Concept : 雪の為中止

本日の練習は、雪?・・・・・・・・・・大雪の為中止です。・・・・・・・・・・・・これは、できないレベル・・・・・・。

早く暖かくならないかなぁ・・・・・・・・・・・ゴジラエルニーニョですから暖かいのか・・・・・・・・・・・・・・・・いやっ、寒いぞ!

とにかく、テニスができるように早くならないかなぁ・・・・・・・・・・

 

本日は、「雰囲気」についての2番目「一生懸命な姿」について考えてみたいと思います。

前回、前々回にもお話ししましたが、試合での「雰囲気」は「余裕」と「一生懸命な姿」が大切だと感じました。その中の「一生懸命な姿」とはどのような事をいうのでしょうか。

 

この「一生懸命な姿」は言い換えれば、「礼儀正しく、爽やかで、全力でプレーしている姿」でした。観客が皆自分を応援してくれているような気持ちになれる状態です。

一生懸命」とは、国語辞典で調べると「命がけで事に当たること。また、そのさま」とあります。テニスでいう「一生懸命な姿」とは、試合に勝つ為に正に命がけでボールを一心不乱に追いかけ、相手コートにボールを打ち込むさまとも言えるかと思います。

しかし、ここで注意しなければならない事があります。

 

「一生懸命」=「命がけ」=「本能で動く」

 

「一生懸命な姿」とは、「命がけの姿」であり、その時の自分は「本能」で動いていると考えなければならないという事です。つまり、「」の自分が出るという事です。

観客が皆自分を応援してくれるような「姿」は、「一生懸命な姿」であり、「素」の自分の姿だという事です。

 

一方、「一生懸命な姿」とは、「勝ちたい」と強く思っている姿であり、「闘争心が剥き出しな状態」だとも言えます。これは、「勝つ為には手段を選ばない感覚」にも近しい状態だともとれます。

 

つまり、

 

 

「一生懸命な姿」 = 「素」の自分 = 「勝つためには手段を選ばない状態」

 

 

という「姿」だと思います。ここで、改めて観客が皆自分を応援してくれている気持ちになれる時はどういう時かを振り返ると、「礼儀正しく、爽やかで、全力でプレーしている時」でした。

 

 

「一生懸命な姿」 = 「素」の自分 = 「勝つためには手段を選ばない状態」 = 「礼儀正しく、爽やか」

 

 

という「姿」だという事になります。

 

これは、勝つ為に全力でプレーすると一生懸命な姿になる。しかし、そこには「礼儀正しく、爽やかな姿」が必要だという事です。

「一生懸命な姿」になればなるほど、「闘争心が剥き出しの状態」になり気分が高揚します。相手に向かって牙を剥き出しに食って掛かる位の気分です。そのような状態のときに「礼儀正しく、爽やかな姿」でいれる事が大切だと思うのです。

 

 

「一生懸命な姿」 → 「闘争心が剥き出しの高揚した気分」⇔「礼儀正しく、爽やかな落ち着いた気分」

 

 

このような相反する気分を併せ持つ必要があるという事ですね。これは、とても難しい状態だと感じます。しかし、このような「一生懸命な姿」を手に入れる事ができれば、「余裕」と合わせて「雰囲気」を味方にすることができる。そうなれば、試合で勝てる度合いはとても高くなると感じます。

因みに、この「一生懸命な姿」を最も持っているプレイヤーはR.フェデラー選手だと思います。

 

このような「一生懸命な姿」を作るにはどうすればよいのでしょうか。

 

これは、「心」の強さのお話になりますね。詳しくはまたの機会にお話ししたいと思いますが、この「心」の強さは一朝一夕で手に入れる事はできないと思います。イメージするとすれば、「闘争心が剥き出しの状態を突き抜けたらどうなるか」です。・・・・・・・・・・・「冷静(冷める)」になるんです。カッと熱くなって、それを過ぎると一気に冷静になるのが人間なのです。この熱くなった後の冷静さは、とてつもなく強く、賢い状態だと感じます。「心」には「熱い思い」を持ちながら、冷静であるが故に「広い視野」を持っている状態です。このような状態に人はなれるはずなんです。・・・・・・鍛錬は必要だと思いますが。

 

 

このように試合での「雰囲気」は、

 

先が見える事から生じる「余裕」と礼儀正しく爽やかな心の強さから生じる「一生懸命な姿」

 

で作る事ができると感じます。またそれらは、

 

「ルーティン」と「心の鍛錬」

 

で作る事ができると考えます。

 

テニスの試合において、この「雰囲気」作りは無視できない要素だと考えます。「スキル」や「戦略」という目に見える部分から、「メンタル」そして「雰囲気」という目には見えない部分までが深くかかわっており、それらのバランスを上手く調整できるプレイヤーが勝てると考えます。

 

 

次回は、「テニスの結果=『スキル』×『戦略』×『メンタル』×『雰囲気』」です。