「攻撃」と「守備」について

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Today’s Lesson Concept : 基本の確認

本日のレッスンでは、「基本の確認」を注意してサポートしました。いずれの生徒さんも随分と上達し、ラケットを振れるようになってきました。サーブに関しても、しっかりと振れているので良いショットが決まるシーンも見られました。しかし、同時にミスショットも増えてきました。これは過渡期的に良い事だと思います。ここで大切な事が、「ミスショットの原因」をしっかりと考えて覚える事です。ミスショットを「あぁ、ミスしてしまった・・・」で終わらせてはいけません。本日の生徒さんに関しては、ラケットを振れるようになったが故に、ラケット面の真ん中にボールが当たりにくくなっています。これはラケットを振れば振るほどインパクトが難しくなる事は当然ですので、何度も繰り返し振り続けることが大切なのですが、「ラケット面の真ん中に当てる」という「基本」をしっかりと確認していかなければ「ミスショット」が減らない状態になります。この状態が続くと、またラケットを振れなくなり、バドミントンのような打ち方に戻ってしまいます。こうならない為にも、「ミスショットの原因」をしっかりと覚えていってほしいと思います。

 

本日は、「攻撃と守備」について考えてみたいと思います。

先ずは、テニスの試合において、この「攻撃」と「守備」とはどのような事なのかを考えてみたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・とは言え、とても難しいですね。テニスにおいて「攻撃」と「守備」というのは明確にあるのでしょうか。

例えば、「鉄壁の守備」だと言われるN.ジョコビッチ選手のプレーを見てみます。確かに、相手が打つボールを全て壁のように返しています。どんな深いボールでも速いボールでもしっかりと返していますね。これが「鉄壁の守備」かと思いますが、よく見るとN.ジョコビッチ選手の返球は単に打ち返しているのではなく、とても厳しいコースに打ち返しています。これは、「守備」なのでしょうか。

「攻撃は最大の防御なり」という言葉がありますが、これは「攻撃」し続ける事で相手を「守備」に回らせ、攻撃を受けないようなシチュエーションに持ち込む事を想像します。しかし、これは「攻撃」と「守備」が一対である時にいえる事だと思います。これが、「攻撃」と「攻撃」の場合だとどうなるのでしょうか。お互いが「攻撃」をしている為、「攻撃力」が上の方が徐々に優勢となっていくと思われますね。

テニスでは、「攻撃」も「守備」も「ボールを打つ」という同じ動作をします。しかし、「攻撃」と「守備」とでは打つコースや速さが異なると思われます。「攻撃」の場合は、よりライン際のコースを狙ったり、より速いボールを狙ったりと「よりリスクの高いショット」になると思われます。一方、「守備」の場合は、ライン際や速いボールに対するショットであり、それらのショットを打ち返す難しさはありますが「リスクは低いショット」にはなると思われます。例えば、ラリーの中でよりライン際にフォアのストレートを打つショット(攻撃)に対して、ギリギリ追いつくもののしっかりと相手コートに打ち返す(守備)というように。

こう考えると、「攻撃」はリスクが高く、「守備」はリスクが低いという事になります。当然、「守備」のリスクは、「攻撃」の難しいボールを打ち返さなければならないというリスクはとても高く存在しますが。こうなると、リスクの高い「攻撃」は避けた方がよいのか・・・・・・でも、「守備」ばかりだと相手のミス待ちでポイントを能動的に取れないじゃないか・・・・・・なんて、考えてしまいます。

話を戻しますと、N.ジョコビッチ選手は言わずもがな「世界ランキングナンバーワン」ですね。「鉄壁の守備」と言われるN.ジョコビッチ選手は強いのです。「鉄壁の守備」で強いのです。・・・・・・・・・・・・・・・・「守備」で強い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どういうことなのでしょうか。「守備」に徹して、相手のアンフォースドエラーでポイントを取っているのでしょうか。・・・・・・・・・・・・違いますね。しっかりと「攻撃」していますよね。・・・・・・・・・・・・・・確かに、自分から角度をつけて仕掛けているというよりは、相手の仕掛けに対してとてつもなく厳しい返球という「攻撃」をしています。

「矛」と「盾」の話で考えると、どれだけ強い「矛」で攻撃されても、強い「盾」で守備をし続ける・・・・・・・・・・・・・一向に勝敗がつかない・・・・・・・・・・・・・・・・・という事はなく、N.ジョコビッチ選手はその強い「盾」で「攻撃」をしていると感じます。つまり、リスクの低い「守備」でリスクの高い「攻撃」をしているから、効率的だと思う訳です。自分発のリスキーショットではなく、相手のリスキーショットに対して返球を厳しいコースに打ち返す事で「攻撃」している。よくよく見ると、相手は強いショットを放ち「攻撃」をしている為、態勢も崩れている状態です。それを利用し、普通の態勢ならキャッチできるボールでも態勢が崩れている為にキャッチできないくらいのボール、すなわちリスクが低いボールで「攻撃」ができる訳です。また、相手は「攻撃」により態勢が崩れている為、「ミスショット」になる可能性も高くなりますね。

 

このようにテニスにおいて、「攻撃」と「守備」のどちらが良いとは言い切れません。どちらも必要ですから。しかし、N.ジョコビッチ選手を見ていると、「守備」の使い方(攻撃をさせて守備の返球で低リスクな攻撃をしている)がとても面白く感じ、とても参考になります。・・・・・参考になると言っても、N.ジョコビッチ選手のようにできるかというと、できないですけどね(笑)

 

テニスをしていると、やはりドンドン打ち込みたくなります。先手必勝、波状攻撃を仕掛けたくなります。しかし、「攻撃」は力が入り、ミスショットも増えてしまいます。「守備」における「攻撃」を考えると、カウンターを真っ先に想像しますが、カウンターショットは明らかに「攻撃」です。「守備」ではありませんね。「守備」で「攻撃」するというのは、相手の「攻撃」に対する返球を、「攻撃」のようなギリギリのコースや速さで打ち返すのではなく、相手が届くか届かないかくらいのショットを打ち続けて相手のミスを誘う、或いは徐々にオープンコートを作っていくという「攻撃」と考えます。

 

早速、明日からの練習で意識してみたいと思います。

本日は、私の感想ですので「真っ黒」の文字ばっかりです・・・(笑)

 

 

次回は、「上達について」です。

 

 

 

 

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