ラリー中の視点について

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Today’s Practice Concept : 雨の為休み

本日は、「ラリー中の視点」について考えてみたいと思います。

「ラリー中の視点」とは、ラリーをしている中で「何を見ているか」という事です。

先ずイメージできるのが、

 

①相手の位置 → 相手がどこにいて、どこが空いているのかを確認

②ボール → 飛んでくるボール、飛んでいくボールを確認

 

この2点だと思います。確かにこの2点は見なければならないものです。

では、なぜこの2点を「見る」のでしょうか。・・・・・一見、当たり前のような事を考えてみます。

 

①相手の位置 → 相手の打ちにくい場所や相手がいない場所を見つける為。

②ボール → しっかりとボールを打つ為。

 

このような理由だと思います。ここで考えたい事が、たった2点とは言えラリー中、同時にこの2点を見る事ができるか(できているか)です。テニスでは、約2~3秒レベルでボールが飛んできます。この間でもボールは動き続けています。また、当然相手も動いています。果たして、この短時間の内に両方をしっかりと「見る」事はできるでしょうか。

一方、この2点、特に①を「見る」理由が問題です。相手の打ちにくい場所や相手がいない場所を見つける為に「見る」という事は、その場その場で打つ場所を決めているという事になります。

 

③約2秒~3秒の間で、相手の動きと同時にボールの動きを見る

④相手の打ちにくい場所や空いている場所を見つけるという事は、その場その場で打つ場所を決めている

 

この「見る」という作業は、とてもリスキーですね。

 

①は「ボールを見失う(インパクトのポイントがズレる)可能性を生じる。」

②は「パターンがなく、その場のジャッジで返球している為、ゲームメイクができない。」

 

という事になります。

①②両方を見なければならない事は事実です。しかし、同時に「見る」事がリスキーなのであれば、どちらを見ればいいのか。

 

皆さんは、どちらを見ればいいと思いますか?または、やっぱりどちらも見ないといけないと思いますか?

 

私は、「ボール」を見ればいいと思います。決して「相手を見なくてもいい」という事ではなく、「相手は見なくても、位置はわかる」からです。

それはなぜかと言うと、「戦略(パターン)」があるからです。

 

 

「ボール」はしっかりと見なければ良いボールは打てない。

しかし、「相手」は自分のパターンで動かしている為どこにいるのかはイメージできる。

 

 

ですので、「ラリー中の視点」は常に「ボール」を意識し、インパクトの瞬間まで「ボール」を凝視します。「相手」は、パターンで攻めている為自分が打ったボールで相手を動かすイメージです。

 

 

相手が動くのではなく、自分がボールを打つ事で相手を動かしている

 

 

このイメージが持てれば、相手の動きに惑わされず「ボール」に集中できます。インパクトの瞬間まで「ボール」を見る事ができます。返ってきたボールはよく見るが、インパクトの瞬間は相手を見ているケースもよくあります。それで上手くいく事もありますので、これでなければならない事はありません。しかし、インパクトの瞬間に顔を動かす事はインパクトのブレを生じます。顔が前を向くという事は「肩が開く(開きやすい)状態」という事です。肩がインパクトよりも先に開くと「手打ち」になり、強いボールを打つ事は難しくなります。あくまでも、顔はインパクト後に動かす事がベターだと言えます。

このような理由からも、

 

「ボール」をインパクトの瞬間まで見て、「相手」はイメージの中で把握している

「相手」を見る事を意識する(インパクト前に相手を見る)と、

肩が開きやすくなり強いボールが飛びにくくなる

 

という事を理解して、ラリー中の視点は「ボール」を「見る」事を基本として、広い視野で相手の位置をイメージ通りかどうかを確認する上で「見る」ように考えています。

 

みなさんも、ボールが上手く飛ばない時、ラケットにしっかりと当たらない時はスイングを確認するだけでなく、「ラリー中の視点」を確認してみてもいいと思います。

 

 

次回は、「ボレーについて」です。

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