ブログ ~コーチの閃き~

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MYTA一般コーススタッフのブログです。

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【Break time】ライジングについて~続

Today’s Lesson Concept : 武器の活性化

本日のレッスンでは、「武器の活性化」をコンセプトに行いました。「活性化」とは、自分の武器をより強く見せれる環境を作るという意味です。自分の武器そのものを強化する事も必要なことですが、それだけが武器の研磨ではなく、その武器を強く見せられる環境を作る事も武器の研磨となると考えます。本日は、「バックのスライス」が武器である生徒さんに対して、より「スライス」が活きるボールを混ぜる事にチャレンジしました。「スライス」をベースにラリーをすると、どうしてもラリー自体がスローペースになり、それを続けると攻め込まれる形になります。そこで、そのスローペースを補えるボールを混ぜることで相手にロックオンをされないラリーを目指しました。当然、ハイレベルのスキルが必要であり、ミスも増えます。リスキーな事なのですが、これを反復練習をする事でマスターできれば、ラリー自体が非常に強いものになれると考えます。ミスの原因を一つ一つ拾い上げ、改善していきながらマスターへ向けてレッスンをしていきたいと思います。

 

本日は、前回に引き続き「ライジング」について考えてみたいと思います。前回より「ライジング」とは、「相手の予測を外せる間隔を作れ、ラリーを支配できるショット」と考えました。しかし、トッププロを除き通常のプレイヤーでこの「ライジング」を好んで打っているプレイヤーはあまりいませんね。それは、なぜなのでしょうか。

 

①難易度

②気持ちよさ

③必要性

 

この3つが「あまりしない」理由なのではないでしょうか。

①難易度

これは当然の如く、ボールをよく見て、呼び込んでから打つというショットではなく、飛んでくるボールに対して弾んでくるタイミングで打つショットですからとても難易度は高いです。また、難易度が高いからこそリスキーであり、中途半端にするとミスの原因にもなってしまいますね。

②気持ちよさ

これは「ライジング」を打ってみるとわかると思いますが、ボールをよく見て思いっきり「叩く」というようなショットではなく、タイミングを合わせて「弾く」というようなショットになります。上手く「弾ける」と気持ちはいいですが、なかなか気持ちの良いレベルまでタイミングを合わせることは難しいと思いますね。

③必要性

これは自分のスタイルにもよりますが、「ライジング」を必要とするスタイルはほとんどありませんね。本日の生徒さんのように「ライジング」が有効であるスタイルはありますが、必要かというとそうではありません。ですので、「必要」と感じなければやらないショットだと思いますね。(深いボールの処理でライジングを打つ事はあると思いますが)

 

私は、この「ライジング」はとても大きな武器と考えています。上記の通り3つの「やらない理由」がありますが、それらを加味しても自分のスタイルに照らし合わせて有効であれば、「ライジング」を取り入れる事を検討してはいかがかでしょうか。

 

敢えてですが、「深いボールの処理」という意味合いの「ライジング」ではなく、あくまでも「ラリーで支配できる」レベルの「ライジング」です。

それ専用のレッスンメニューが必要です。(本日の生徒さんは最初から上手でした。)中途半端に「ライジング」をすると、インパクトのタイミングが狂い、一層悩むことになります。

取り入れるなら、しっかりとメニューを組んで練習しましょう!

 

 

次回は、「練習と試合について(前編)」です。

 

 

【Coffee_Break】今日のシュウちゃん

お野菜大好き

シュウちゃんは、基本的にドッグフードしか食べません。

人が食べているもの、例えば床に落ちてしまったお菓子なんかを間違って食べてしまうと、必ず嘔吐します。

小さい頃からお腹が弱い子で、一晩中下痢をするシュウちゃんにつきっきりの看病をし、次の日急いで病院に駆け込んで一時間近い点滴を受けて、やっと帰宅して疲れ切って二人で寄り添って眠ったのは美しい思い出・・・。

まあ、シュウちゃんの健康の為にも人の食べ物をあげる気はなく、ドッグフードを美味しく食べているので特に問題はないのです。

ところが、人の食べ物でも嘔吐しないものがあります。

お野菜です。

ワンコちゃんのご飯を手作りしている方が、ご飯にお野菜をたくさん入れてるのを何かで見て、「お野菜なら健康にも良さそうだし、シュウちゃんも食べれるかな」と思い、あげてみました。

すると、美味しそうに食べてます。しかも吐かない。

ということで、シュウちゃんのお野菜大好き人生(犬生?)が始まりました。

では、勝手に発表しちゃうぞ、シュウちゃんの大好きお野菜ランキング~!!

 

第3位!ドゥルドゥルドゥルドゥル~ジャンッ

キャベツ~!

 

第2位!!ドゥルドゥルドゥルドゥル~ジャンッ

キュウリ~!!

 

では、第1位!!!ドゥルドゥルドゥルドゥルドゥル~ジャジャンッ

トマトでした~!!!

 

トマトの時は、それはもう喜び方が違います。

キッチンでトマトを切っている横でじっと待っているのですが、他の野菜と違って待ちきれなくてずっとウロウロしてます。

『トマト~!トマトだ~!!トマトだも~ん!!うっひゃ~!!』と言っているに違いないくらいの目の輝き(笑)。

もらえなかった時は、見ていられないくらいに落胆するので、甘い飼い主としてはあげざるを得ない・・。

 

しかも、キッチンでお野菜を切っている私の傍らで『くれるの?』と待っている時、「これは玉ねぎだからダメだよ」と言うと『そっかあ・・』とおとなしく退散していくシュウちゃんは、なんて賢いのかしら、うふふ。

 

【Break time】ライジングについて

Today’s Lesson Concept : ラリーのテンポ

本日のレッスンでは、「ラリーのテンポ」を注視して行いました。「ラリーのテンポ」とは、自分が打ったボールに対して相手が返球する。その返球をまた自分が打ち返すという「ラリー」において、どのような「間隔」でボールを動かすのかという事です。この「間隔」というものが「ラリー」においては大切と考えます。というのも、「ラリー」には一定のリズムがあると思います。そのリズムは「ラリー」の中で感覚として理解できるものだと思います。しかし、相手の打ったボールを見て、飛んでくる方向を確認し、軌道へ動いて打ち返すのでは「遅い」ですよね。理解した一定のリズムの中で「予測」しているはずです。その「予測」が「ラリー」にはとても大事だと思う訳です。という事は、相手の「予測」を外すという事も大事だということになりますね。「予測」を外すといっても、フォアサイドに打つと見せかけて~バックサイド!というような「予測」の外し方ではなく、自分が打ったボールがどの「間隔」で返ってくるのかという「予測」を外すのです。つまり、相手が「予測」しているよりも早くボールを返す事ができれば、相手は「予測」できない「間隔」でボールを打ち返さなくてはならなくなり、準備の時間もない状態にできるという事です。このような相手の「予測」を外せるショットが「ライジングショット」です。

 

 

「ラリー」では、相手の「予測」を外す「間隔」でボールを打ち返す事が有効

 

 

「ライジング」とは、「昇っている最中」という意味ですね。ボールがコートに着地し、跳ね返った放物線の上がってくるタイミングでボールを打つショットが「ライジングショット」ですね。

この「ライジング」での返球が、なぜ相手の「間隔の予測」を外す事ができるのでしょうか。

基本的に、ボールを打つ時は放物線の最上部でボールを打つ、或いは落ちてきたボールに対して擦り上げるというタイミングが多いと思います。それは、放物線の最上部でボールを打つことで「より高い位置でボールを飛ばせる」事になり、フラット系の速い弾道のボールが打てるからです。また、落ちてくる位置でボールを打つことで「抵抗がより多く発生し、強い回転がかけられる」事になり、スピン系の弾む(重い)ボールが打てるからです。しかし、ボールが着地してからある程度の時間がある為、相手も「予測」しながら準備をしています。

ここで、放物線の上がってくるタイミングでボールを打つと、相手は「予測」しているよりも早くボールが返ってくることになります。これが「ライジングショット」のメリットです。

 

 

相手の「予測」を外す「間隔」を作れるショットが「ライジングショット」

 

 

また、相手は「予測」していないボールに対応する事(打ち返す事)で精一杯になります。となると、その「ラリー」はどこに打つのか、どのような球種を打つのかという「ラリーの主導権を得られる」ということになります。つまり「ラリーを支配できる」のです。

 

 

自分主導で「ラリー」を支配できるショットが「ライジングショット」

 

このように、「ライジング」でボールを打つ事はとてもメリットがあることなのです。

しかし、相手が「予測」できないボールで有効でも、多くのプレイヤーは「ライジング」でボールをあまり打たないのです。これはなぜなのでしょうか。・・・・・・・・・・続きは次回にしますね。

 

 

次回は、「【Break time】ライジングについて~続」です。

 

 

練習(レッスン)プラン(計画)について

Today’s Lesson Concept : リカバーボール

本日のレッスンは、「リカバーボール」をコンセプトに行いました。「リカバーボール」とは「攻め込まれた時にチョイスするボール」を言います。本日の生徒さんの場合は、左右のスペースを攻められる際に、カウンターでリカバーするのではなく、「ロブ」でのリカバーをチョイスしました。カウンターではリスキーな上に、カウンターの返球は速いボールの為自分の準備が間に合わないのです。だから、自分の体勢を整える時間を作る為に「ロブ」をチョイスしました。元々、本日の生徒さんは「ロブ」がめちゃくちゃ上手いからでもありますが・・・・・・(笑)

このように、球出しのようなボールは試合では殆ど飛んできません。攻められた時にどのようなボールを選ぶのか、リカバーする上で自分に合ったボールをその時の状況に合わせて選ぶ事が大切と思います。

 

 

本日は、「練習(レッスン)プラン(計画)」について考えてみたいと思います。

みなさんは「練習」や「レッスン」を行う際に、その「プラン(計画)」はどのように立てておられますか。自分や生徒さんが気になる部分、不安な部分を選んで繰り返し練習する。または、毎回同じメニューを繰り返し練習する。双方とも有意義な練習だと思います。前に「コンセプト」のお話をしたと思います。練習の際に「何を目的に行うのか」を明確にする事が「上達」においては大切でした。

MYTA一般コースでは、この「コンセプト」を階段を昇るように設定しています。初級・中級・上級とクラス分けをしたそれぞれにおいて、初級のゴール・中級のゴール・上級のゴール(上級のゴールは更新していきます)と各クラスのゴールを決めています。言わば「屋上」ですね。その屋上に到達する為に、各階を経てくるイメージです。各階にはコンセプトがあり、それが習得できれば次の階に進む事ができます。これを「カリキュラム」として生徒さんにも見えるようにしています。これがあれば、今自分のテニスはどのような状態にあるのか、これからどのようなスキルを身に着けていくのかが一目瞭然にわかります。

まずは、この事が大切だと思うのです。

 

 

「練習(レッスン)」は、「今の状態」と「これからの事」がわかる(見える)ようにする

 

 

そうしなければ、既にできる事を練習する、或いはできない事が後回しになったり、または今はできないメニューに取り組んでしまったりと、練習(レッスン)が非効率なものになってしまうように思うからです。

 

次に、みなさんは「練習(レッスン)」した事を覚えていますか。練習(レッスン)で、何を身に着け、何が課題であったかを覚えているでしょうか。恐らく、一生懸命練習(レッスン)に取組み、ある程度打てるようになって「気持ちよく」練習(レッスン)を終わっているのではないでしょうか。これでは、前回、前々回の練習(レッスン)を覚えている可能性は低いように思います。これは、とても勿体ない事です。一度できても、しばらくするとできなくなるものです。できるようになり、できなくなり、またできるようになるという事を繰り返して初めて、完全に習得していくものです。ですので、過去の練習(レッスン)をしっかりと覚えておく事は、一度できた事、できなかった事を確認できる訳ですから、とても大切な事なのです。とは言え、練習(レッスン)中にメモを取る、或いは練習(レッスン)後にノートに書くなんて事はできないと思います。練習(レッスン)中、生徒さんは必至で取り組んでおられますのでね。

MYTA一般コースでは、この「練習(レッスン)」で何をしたか、課題は何か、今後何をしていくべきかを記載した「レッスンレコード」を生徒さんにお渡ししています。毎回お渡しするので、何をしてきているのかを忘れる事がありません。また、レッスン中では伝えきれなかった課題やよかった事などを改めて理解できます。

 

 

「練習(レッスン)」は、毎回が「財産」。しっかりと「履歴」を残しておく

 

 

このように、当たり前のように実施する「練習(レッスン)」をより効率的なものにした方が「上達」は早いものです。同じ1時間の中で、実施する「練習(レッスン)」のメニューが「上達」の「スピード」を左右しますね。また、一度実施した事をしっかりと「思い出せる環境」が「上達」の「」を左右しますね。

 

MYTAでは、1時間という時間を目一杯使うと共に、その内容の「濃さ」にこだわり、レッスン以外の時間でもレッスンの事を思い出せる環境を作っています。

 

その内容の「濃さ」と「環境」については、もっと考え、さらに進化させていきたいと考えております。

 

 

次回は、「【Break time】ライジングについて」です。

 

 

集中について

Today’s Lesson Concept : ライジング(前で捉える)

本日は、「集中」について考えてみたいと思います。

集中」とは、国語辞典で調べると「1か所に集める事、または集まる事」とあります。よく「集中しろっ!」とか「集中しないと・・・」と言われたり、思ったりするケースがあるのではないでしょうか。

「集中する」とは、意味合いから考えると「1か所に集める」という事になると思われます。ここで、大切なことは「何を」集めるのかという事です。一概に「集中する」とよく言いますが、みなさんは「何を集めるのか」を考えた事があるでしょうか。この「集中」で集めるものとは一体何のことなのかを考えてみたいと思います。

 

テニスで「集中」するシーンを思い浮かべてみましょう。

 

①カウンターを打つ際に集中する

②相手のサーブに対しリターンを集中する

③ベンチで集中する

④ブレイクポイントで集中する

⑤ファーストサーブを集中する

⑥ラリーを集中する

⑦ミスをしないように集中する

等々

 

テニスで「集中」するシーンとは、挙げだすときりがなく、無数にあると思います。例えば上記6つの「集中」は何を集めているのでしょうか。

 

①-a  ボールを見る単一的視点

②-b  相手の位置とボールを見る局所的視点

③-c  戦略を考える全域的思考

④-d  リターンからポイントまでを考える局所的思考

⑤-e  インパクトを見る局所的視点

⑥-f  相手の位置やインパクト、スイングなどを見る全域的視点

⑦-g  ミスをする原因を考える単一的思考

 

このようにテニスで行う「集中」とは、「視点」と「思考」を集める事をいうのではないかと考えます。しかし、「視点」や「思考」を集めるとはどのような事なのでしょうか。

 

そもそも「集める」という事は「散らかっている」状態だから発生する行動ですね。もともと集まっているなら「集める」必要はないですから。この事が大切なのです。

 

 

「集中」する時は「散らかっている」状態と考える

 

 

では、何が「散らかっている」のかを考えると、先ほどの「視点」「思考」が「散らかっている」のです。テニスでは、行き交うボール、動く相手、サーブを打つ際に上を向くなど常に素早く色んな所を見ています。それだけ「見(視)なければならない点」がたくさんあると思います。また、相手がどのようなボールを打ってくるのかを予測する、サーブはどこに打つ、リターンはどこに打つ、どのようにネットに出るなど常に瞬時にたくさんの事を考えています。それだけ「思い考えている」事がたくさんあると思います。

このようにたくさん見(視)て、考えながら実践するスポーツですから、それらを「集める」作業、すなわち「集中」がとても大切になると思う訳です。

 

 

「集中」するとは、たくさんの「視点」や「思考」をその時に合った「所」に集めるという事

 

 

「集める」とはどうすればいいのでしょうか。「視点」を集める、「思考」を集めるとはどのような事を言うのでしょうか。

これはcase by case です。その時に必要な「所」があるはずです。先述した①~⑦を考えても、一つ一つ「集める所」があるはずです。例えば、①のカウンターを打つ際に集中する場合は、飛んでくる「ボール」に「視点」を集める訳です。ここでもう一つ大切な事があります。それは、①-a~⑦-gまでで現れた「単一的・局所的・全域的」という「集める単位」があると言う事です。「集中」するとは「1か所に集める事」でした。しかし、テニスにおいては常に1か所に集める訳ではないと思うのです。

 

単一的→1か所

局所的→複数個所

全域的→全体

 

単一的は、1か所へ「視点」や「思考」を集める。言い換えれば、一つのことだけを「見る」「考える」と言う事です。

局所的は、複数個所へ「視点」や「思考」を集める。言い換えれば、複数の事を「見る」「考える」と言う事です。

全域的は、全体へ「視点」や「思考」を集める。言い換えれば、全体の事を「見る」「考える」と言う事です。

 

これを見ると、単一的はイメージしやすいですが、局所的、全域的はイメージしにくいかと思います。

局所的は、2つ以上の事が関与しているものに対して行う事。例えば、②のリターンを集中する事について、リターンをしっかりと打つには「ボール」と「相手の位置」という2つの事が関与していますね。

全体的は、全体の事が関与しているものに対して行う事。例えば、③ベンチで集中する事について、自分の戦略について「ショット」「メイク」「相手の状態」「雰囲気」など試合全体の事が関与していますね。

 

このように一言で「集中する」と言っても、「何を」集めるのか、「どのように」集めるのかを明確にしなければ本当に「集中」はできないと思います。

また、「集中」する(集める)と言う事は、余計な「視点」や「思考」を省くと言うことでもあります。「視点」においていうと、単一的視点で「ボールを見る」と決めたなら、相手の位置や動きを「省く」のです。つまり、見ないと言う事です。また、「思考」においていうと、全域的視点で「戦略を考える」と決めたなら、「ボール・ショット・サーブ・インパクト等」のような単一の事を「省く」のです。つまり、一つだけを見ないと言う事です。

 

 

「集中」するとは、余計な「視点」や「思考」を「省く」事

 

 

MYTAでも「集中」を高められる環境を「集めるもの(ボール・相手など)」と「集める方法(単一・局所・全域)」を考えて作っていきたいと思います。

 

 

次回は、「練習(レッスン)プラン(計画)」についてです。