ブログ ~コーチの閃き~
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試合のゲーム間(セット間)について
Today’s Practice Concept : 雪の為中止
本日は、雪の為練習を中止しました。できそうでできない位の雪ですが・・・・・・・・苦渋の決断です・・・・・・・泣
本日は、試合のゲーム間(セット間)について考えてみたいと思います。
全豪オープンも始まり、毎日が楽しくて仕方がないですね。錦織選手快勝の一方で、本日R.ナダル選手が初の初戦敗退という大波乱も起きています。
グランドスラムのようなトッププロの試合を見ていると本当に勉強になりますね。スーパーショットもさることながら、試合運びや展開、ゲームの雰囲気を作るショットの差がはっきりとわかります。
このような試合の中で、大切なんだなぁと感じるのが「ゲーム間(セット間)の過ごし方」です。ベンチに座れる時間の有無に関係なく、ゲーム間やセット間の過ごし方で大きく戦況が変わる事がよくあります。
では、このゲーム間(セット間)に選手は何をしているのでしょうか。
①体力の回復→水分補給・栄養補給
②集中のリセット→タオルで顔を覆う
③ラケットのメンテナンス→グリップテープを替える、ラケットを替える
このようなシーンがよく見られます。これらの時間はとても大切で、長時間ゲームをする中でこの時間の過ごし方が戦況を変える契機になっているとも思います。
なぜ、このゲーム間(セット間)の過ごし方で戦況が変わるのでしょうか。
①イメージ
ゲーム終了時は言わば「疲れ切っている」状態だと思われます。この「疲れ切っている」時にモチベーションを上げれるか、上げれないかが大きなポイントに思えます。「疲れ切っている」状態というのは、言わずもがな「モチベーションが下がっている」状態と言えます。前のゲームでしっかりと取れた時はそのモチベーションが活きる為「疲労」よりも「ノリ」の方が大きく、「モチベーションが高い状態」だと思われます。。しかし、前のゲームで落としてしまった時は「疲労」+「凹み」で「モチベーションが更に低い状態」になると思われます。
この様な時に何を「イメージ」するかが大切になります。
・ゲームが取れた時 → 取れた原因となったショット(気持ち良かったショット)をイメージ
・ゲームを落とした時 → 感触が良かったショットをイメージ
Positive image をどれだけ持てるかが大切
②コンセプトの整理
ゲーム中は「無我夢中」ですね。しっかりと戦略を実行(戦闘)する事に集中しているはずです。しかし、その戦略がうまく機能しているかどうかの確認をゲーム中にしない方がいいですね。「迷い」を生じます。ショットの感覚を調整する事はゲーム中でも必要な事ですが、ゲーム中にどのように攻めるのか、どのようにゲームを作るのかを考えながら、その場その場で返ってきた球を打ち返すのでは「闇雲」になりがちです。だから、このゲーム間(セット間)の時間でこの試合の「コンセプト(戦略)」を「整理」するのです。場合によっては「戦略の変更」もあるかもしれせん。しかし、あくまでも「整理」であり、「戦略」は試合前(コートに入る前)に決めてしまわなければなりませんね。先にふれた「戦略の変更」もとてもリスキーな事です。
前のゲームをイメージして「戦略の整理」をする事が大切になります。
・ゲームが取れた時 → 戦略通りに実行できている
・ゲームを落とした時 → 戦略通りに実行できていない
「戦略」を「整理」して、次のゲームを新たに「作る」為のリセットが大切
③体力の回復
天候にもよりますが、「体力」は「気」と密接に関係していると考えます。ゲーム中は「無我夢中」で走り、ボールを打っています。とても「気」が張っており、充実している状態です。そのような時は、「体力の低下」を感じる時間もない状態です。しかし、ゲーム終了後はそのような「気」が途切れます。この時が大変です。「体力の低下」を一気に感じてしまう時間にもなります。ゲーム中でも、長いラリーが終わった時がその時ですね。「気」が張っている状態でベンチへ座り、興奮状態で過ごしてしまうと「体力の低下=疲れたという感覚」が少なく、体力の回復を怠ってしまいます。この状態で次のゲームに進むと、必ず「気」が途切れるシーンがあり、そこでドッと「疲労」を感じ、足が突然のように動かなくなります。場合によっては、「足が攣る・痙攣を起こす」という事もあります。
しっかりと「気」をリセットし、「体力の回復」に努める事が大切になります。
・水分や栄養ドリンクの補給
・バナナを食べる
・汗を拭く、体を冷やす
気づかない「疲労」も余さず回復する位の「体力の回復」が大切
このように、全豪オープンでもトッププレイヤーはどのように「ゲーム間(セット間)を過ごしているか」を見るのも、一つの楽しみだと感じています。
次回は、「試合の雰囲気」です。
【Coffee_Break】今日のシュウちゃん
寝る場所へのこだわり
シュウちゃんは、甘えん坊です。
もちろん、私が甘やかしているからなのですが、日中は基本的に部屋中どこにいても私の半径30cm以内にいるのが普通です。なんとかわいいのでしょうか。かわいくないわけがない。
ところが。
夜、寝る場所は自分のハウスじゃないと、納得してくれません。
21時、22時・・、と夜が更けるにつれてソワソワしはじめ、私がちょっと立ち上がると、ハウスに向かって体を向け『連れて行きますか?連れて行ってもらってもいいですよ!僕は準備OKですよ!!』という顔をしてダッシュする用意をします。ハウスに連れて行ってもらえないとわかると、仕方なしにソファの下とかカーテンの下に行って仮眠をとり、次のチャンス(私が立ち上がる瞬間)をじっと待っているのです。
そしてついに「じゃあ、寝る?」と聞くと、『イヤッホウ!!!」とばかりにハウスの前に猛ダッシュして、私が来るのを待ち、私がハウスの扉を開けると同時にハウスの中に突入!!
ハウスに入ると振り向いて、私の手をペロッと舐めて『おやすみなさい』をして、ようやく落ち着いて眠りにつく・・。これが毎日の行動です。
何度か「今日は一緒に布団で寝ようよ」と誘ったことがあるのですが、『考えときます、で、いつハウスに連れていきますかね?』という顔をするだけで、全く聞く耳をもってくれません(笑)
あれほど、昼間は私にべったりで、まさに〈金魚のふん〉状態なのに、夜寝る場所は絶対にハウスでなくてはいけないというこだわり・・。
これはいつ頃から始まったかというと、もう覚えていません。気が付けばこんな感じになっていました。
中型犬にしてはかなり大きなハウスを買ったので、気に入ってくれてるのは嬉しいのですが、「朝起きたら、布団にもぐりこんできてた!!」という憧れのシチュエーションは叶えられそうもありません・・。
【Break time】 ボールを打つ時「声」って出る?
Today’s Practice Concept : 本日はお休み
本日は、Break time という事で、ラリー中やボレー、サーブ等、ボールを打つ時の「声」について考えてみたいと思います。
みなさんは、サーブ等ボールを打つ時「声」って出ますか?ショットが決まった時の「Come on!」ではなくて、ショットの時です。
私は、「出ます」ね。・・・・・なぜ、「声」って出すんでしょうか?出さない人プレイヤーもたくさんいるかと思いますが・・・・・。
経験談で考えてみると、
①気合いが入る(ような気がする)
②雰囲気を作る(ような気がする)
③楽に打てる(ような気がする)
この3点でしょうか。テニスコートで耳を澄ますと・・・・・・いろんな「声」が聞こえてきますよ。
そこで、いきなりランキングのコォ――ナァァ――――!!!!!・・・・・・・・ここでは、とあるテニスコートで聞こえてくる「声」を独自の「耳」で集計した結果を発表します!!
第3位っっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・! 「ハィッ」です。
これは、きれいな「ハ」ではなく、鼻にかかった「ア」に近い「ハ」です。比較的小さな「声」ですね。
第2位っっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・! 「オィ(ウィ)」です。
これは、「オ」と「ウ」の間のような「オ」です。比較的大きな「声」ですね。
第1位っっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・! 「フンッ」です。
鼻から息を小気味よく吐き出しながら、「フン」です。鼻が乾燥しそうですね。
このように、テニスコートで耳を澄ますと、いろんな「声」が聞こえてきます。・・・・・・・・・・・・・・・・・ホントニ、ドーデモイイハナシダ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
でも、この「声」は良いこともあると思っています。前述した「声」をなぜ出すのかという3つのフレーズの③です。
③楽に打てる(ような気がする)
→これは、実は効果があると思います。この「声」は、所謂「深呼吸」に相当する動きだと感じます。息を吐く事で、緊張状態(筋肉の強張り)を和らげる効果があるように思えます。
→トッププロの試合でも、ボレーの時やスマッシュの時よく見ると、息を「フゥゥゥー」と吐きながらスイングしている事がよく見られます。これは、明らかに肩の力を抜き、楽にスイングする為に行っている動作だと思います。これと同じように、ボレーやスマッシュのようにボールをよく見る時間が少ないショットにおいては、「深呼吸」をしている時間もない為、比較的短い言葉「声」を出す事で「緊張の緩和」を行っているのだと感じます。・・・・・・・・・・・・・・・「声」の種類は何でもいいかと思いますが(笑)
マナーも踏まえて、相手に対する「声」ではなく、自分の緊張緩和の為の「声」をしっかり出して、常に楽に自然なスイングができるように心がけていきたいと思います。
次回は、「試合のゲーム間(セット間)について」です。
スタンスについて
Today’s Lesson Concept : ライジングで打つ
本日のレッスンでは、「ライジングで打つ」事をレッスンで行いました。その生徒さんは上級で、非常にラケット操作が上手く、手首でラケット面を変えて自在にボールをコントロールできます。大きくスイングする事なく、ラケット面の弾力でボールを飛ばすスキルです。このようなスキルを最大限に活かす為、「ライジング」のレッスンを行いました。
①相手にロックオンさせない(タイミングを外す)
②相手にコートを狭く感じさせる(ミスの誘発)
「ライジング」はとても難しいスキルですが、前述したように「ラケット操作が大きなスイングを必要としない(ラケット面を作る事が上手い)」というスキルを持っているので非常に上手に対応されていました。
ベースラインよりも2歩前のポジションでプレーする事で、相手もコートが狭く感じる一方、自分もネットが近くなる為それ相応のリスクもあります。しかし、本日のレッスンでは、スライスでの深いボールや浅いボールを打ち分け、オープンコートを作れていましたので、今後もこのポジションに慣れる事を進めていきたいと思います。
本日は、「ボレーについて」考えてみたのですが、考えがまとまりませんでした・・・・・・スミマセン・・・・・・・・・もっとよく考えてから「ボレーについて」はお話したいと思います。
ですので、改めて本日は「スタンスについて」少し考えてみたいと思います。
「スタンス」とは、ボールを打つ時の「姿勢」ですね。「スタンス」には、大きく分けて「オープン」と「クローズド」があります。
それぞれの特徴は、以下の通りかと思います。
①オープン
利き腕と同じ足を横に滑らせ、体が前を向いている状態でスイングする。
〈メリット〉
・テイクバックが比較的小さい為、速いボールに対応し、ボールを捉えやすい
・常に前を向いている為、相手コートがよく見える
・横に振られた際にボールに近い足を横に踏み出す為、ボールに届きやすい
〈デメリット〉
・テイクバックが比較的小さい為、腕や胸・肩の筋力がなければ強い球が打ちにくい
・前方への踏み込みが少ない為、体が浮いてしまう
②クローズド
利き腕の逆の足を前方へ滑らせ、体が横を向いている状態でスイングする。
〈メリット〉
・肩が前方へ入る為、ボールを呼び込めやすい
・腰が横の状態から前へ回転させることができる為、スイングが比較的大きくなり強い球が打ちやすい
・足が前方へ踏み出す為、体が沈み重心が下がりやすい
〈デメリット〉
・腰が横の状態から回転させる大きなスイングとなる為、速いボールに対応しにくい
・横に振られた際にボールから遠い内側の足を踏み出す為、ボールに届きにくい
私自身、基本は「オープン」です。しかし、最近になって「クローズド」で打つ事を意識しています。それぞれメリット、デメリットがあるかと思いますので、どちらの方が良いという事はありませんが、より強いボールを打ちたいと感じるようになったからです。
その為には、デメリットの克服が必要と感じます。
デメリットである、「速いボールに対応しにくい」「ボールに届きにくい」は共に、「準備の時間が必要」という事になると思います。
「クローズド」の場合は、「一歩」が必要となります。この「一歩」の時間が「速い球や振られた球に追いつけない」理由になるかと思います。
では、この「一歩」の時間を早める、つまり「準備」を早める為には何をすればいいのでしょうか。
それは、2点だと考えます。
①予測
相手の返球に対して、その球速やコースを「読む」事。これは、相手の返球に対応する「相手に合わせるテニス」では難しく、自分の戦略でボールを打つ「相手を動かすテニス」をできれば可能となります。
②足の速さ
サイドステップや一歩を「踏み出す速さを鍛える」事。これは、筋力ではなく瞬発力。当然、瞬発力には筋力は必要ですが、トレーニングの方法が違いますね。「反応」スピードが上がれば可能となります。
双方ともに一見難しく思えますが、「戦略」と「一瞬の反応」を意識して実践すれば、意識していない時よりも段違いで「準備」は早くなります。しかし、ある程度意識している状態から、更に早めるとなるとしっかりとしたプランに基づく「練習(訓練)」が必要となります。
その「練習(訓練)」の方法については、またの機会にお話ししたいと思います。
次回は、「【Break time】 ボールを打つ時「声」って出る?」です。
ラリー中の視点について
Today’s Practice Concept : 雨の為休み
本日は、「ラリー中の視点」について考えてみたいと思います。
「ラリー中の視点」とは、ラリーをしている中で「何を見ているか」という事です。
先ずイメージできるのが、
①相手の位置 → 相手がどこにいて、どこが空いているのかを確認
②ボール → 飛んでくるボール、飛んでいくボールを確認
この2点だと思います。確かにこの2点は見なければならないものです。
では、なぜこの2点を「見る」のでしょうか。・・・・・一見、当たり前のような事を考えてみます。
①相手の位置 → 相手の打ちにくい場所や相手がいない場所を見つける為。
②ボール → しっかりとボールを打つ為。
このような理由だと思います。ここで考えたい事が、たった2点とは言えラリー中、同時にこの2点を見る事ができるか(できているか)です。テニスでは、約2~3秒レベルでボールが飛んできます。この間でもボールは動き続けています。また、当然相手も動いています。果たして、この短時間の内に両方をしっかりと「見る」事はできるでしょうか。
一方、この2点、特に①を「見る」理由が問題です。相手の打ちにくい場所や相手がいない場所を見つける為に「見る」という事は、その場その場で打つ場所を決めているという事になります。
③約2秒~3秒の間で、相手の動きと同時にボールの動きを見る
④相手の打ちにくい場所や空いている場所を見つけるという事は、その場その場で打つ場所を決めている
この「見る」という作業は、とてもリスキーですね。
①は「ボールを見失う(インパクトのポイントがズレる)可能性を生じる。」
②は「パターンがなく、その場のジャッジで返球している為、ゲームメイクができない。」
という事になります。
①②両方を見なければならない事は事実です。しかし、同時に「見る」事がリスキーなのであれば、どちらを見ればいいのか。
皆さんは、どちらを見ればいいと思いますか?または、やっぱりどちらも見ないといけないと思いますか?
私は、「ボール」を見ればいいと思います。決して「相手を見なくてもいい」という事ではなく、「相手は見なくても、位置はわかる」からです。
それはなぜかと言うと、「戦略(パターン)」があるからです。
「ボール」はしっかりと見なければ
良いボールは打てない。
しかし、「相手」は自分のパターンで動かしている為
どこにいるのかはイメージできる。
ですので、「ラリー中の視点」は常に「ボール」を意識し、インパクトの瞬間まで「ボール」を凝視します。「相手」は、パターンで攻めている為自分が打ったボールで相手を動かすイメージです。
相手が動くのではなく、
自分がボールを打つ事で相手を動かしている
このイメージが持てれば、相手の動きに惑わされず「ボール」に集中できます。インパクトの瞬間まで「ボール」を見る事ができます。返ってきたボールはよく見るが、インパクトの瞬間は相手を見ているケースもよくあります。それで上手くいく事もありますので、これでなければならない事はありません。しかし、インパクトの瞬間に顔を動かす事はインパクトのブレを生じます。顔が前を向くという事は「肩が開く(開きやすい)状態」という事です。肩がインパクトよりも先に開くと「手打ち」になり、強いボールを打つ事は難しくなります。あくまでも、顔はインパクト後に動かす事がベターだと言えます。
このような理由からも、
「ボール」をインパクトの瞬間まで見て、
「相手」はイメージの中で把握している
「相手」を見る事を意識する(インパクト前に相手を見る)と、
肩が開きやすくなり強いボールが飛びにくくなる
という事を理解して、ラリー中の視点は「ボール」を「見る」事を基本として、広い視野で相手の位置をイメージ通りかどうかを確認する上で「見る」ように考えています。
みなさんも、ボールが上手く飛ばない時、ラケットにしっかりと当たらない時はスイングを確認するだけでなく、「ラリー中の視点」を確認してみてもいいと思いますよ。
次回は、「ボレーについて」です。