ゲームでのポイントの獲り方

このエントリーをはてなブックマークに追加

Today’s Lesson Concept : サーブ後・リターンの1stショット

本日のレッスンでは、「サーブ後・リターンの1stショット」を左右にしっかりと振る事をコンセプトに行いました。サーブ後の1stショットは、軸がブレている状態で打つ為どうしてもセンターに入りがちです。また、リターンも相手のファーストサーブであれば狙う事は困難かもしれませんが、セカンドサーブはしっかりと左右に振るショットを心がける事が必要だと感じています。左右に振るといっても、サイドラインギリギリを狙うのではなく、相手が届く10センチ先を狙うというものです。相手に十分な状態で打たせる事なく、主導権を常に得ながら有利に展開していく事を目指した内容です。センターに甘く入ると一気に守備に回ってしまいます。守備に回っても、カウンターやロブを活用しリセットした後、再度攻撃に転じる事をする訳ですが、本日の生徒さんは技巧タイプですので、容易に主導権を与えることなく、常に先に仕掛ける必要があります。球出しでの1stショットはほぼ完璧な内容でした。相手が届く10センチ先にコーンをおいてストロークレッスンを行いましたが、何球もコーンに当てるくらいの精度を持っています。次のステップでは、「試合で打てるショット」を想定した威力・スピードをつけていくことです。レッスン(球出し)ではしっかりと打てるショットが、試合になると打てなくなるという事の無いように、「自信」と「習慣」をつけていける反復練習をしていく予定です。

 

本日は、「ゲームでのポイントの獲り方」について考えてみたいと思います。これは、「戦略」に通ずるものですね。

「戦略」とは、MYTAでは「ポイントに繋がる自信のあるパターン」と考えています。武器である得意なショットでポイントを獲っていくパターンを持つ事を大切に考えています。なぜなら・・・・・・・・気持ちいいからっ・・・・・・・・です。相手のミスによるポイント獲得もありますが、やはり自分が自信のあるショットでポイントを獲れると気持ちいいですし、その後の波にも乗れますね。しかし、得意なショットを持っているだけではなかなか使えません。武器を使う前に、そのような武器を出せる環境(チャンスボール)を得る事が先決です。無理に武器を放ったとしてもリスキーなショットになり、自分のミスによるポイント喪失にも繋がりかねません。だから、余裕をもって武器が使える環境を作り出せるパターン(配球)を考え、それが自然と繰り出せるくらいにまでレッスンで反復練習をします。試合ではあれこれ考えず、無心で相手に最高のボールを返す事だけを考える為にも、練習で血肉化しておく必要があるのです。これが「戦略」です。

 

では、ゲームでポイントを獲るには何が大切なのでしょうか。当然前述した「戦略」は大切です。無策で我武者羅にボールを打つだけでは勝つ事は難しいですね。相手が上位選手なら尚更難しくなると思います。だから「戦略」は必要だと思う訳ですが、その「戦略」を履行する為に必要な「戦術」がしっかりしたものでなければ、「策士策に溺れる」の状態になります。「戦術」とは、MYTAでは「戦略を履行する為に必要なショット」と考えています。単にスピンとかフラットの単一のショットではなく、スピンをクロスに深く打つといった「球種・コース・スピード」の要素を勘案した「ショット」です。つまり、「ラリー」ですね。

 

 

ゲームでポイントを獲る為には、「戦術(ラリー)」がしっかりとできる事が大切

 

 

これは一見当たり前のように感じますが、とても難しいことだとも感じます。自分が得意なショット(武器)を放つ前に、ラリーの中で布石をどんどん打っていきますね。オープンコートを作る為に相手をコートの外に追い出すショット、ショートクロスを放つ為に相手に浅いアングルショットを打たせるショット等、武器を放つ為にそれが打てるボールをずっと待っているのではなく、自分が演出しそのようなボールを相手に打たせる事が大切だと思う訳です。ただし、これは長いラリーをしなければならないということではなく、1球1球を意思を持って打つ事が大切だという事です。

 

 

「戦術(ラリー)」を行う上で、1球1球意思を持って、武器を放てるチャンスボールを演出する

 

 

とは言え、すごく難しい事だと思います。でも、これができればすごく強いものになるとも思います。

では、どうすればそのようなラリーを行えるようになるのでしょうか。これは、練習の中で行うのではなく、練習前に「イメージ」しておく必要があります。イメージトレーニングですね。つまり、「自分がこーいうボールと打つと・・・・・・相手はこーいうボールを返してくる・・・・・・・・・・となると、自分はこーいうボールを打つ・・・・・・・・・・・・・相手は・・・・・・・・・・・・」というイメージです。詰将棋と同じですね。相手をどのように追い込んでいくのかのパターンをイメージするのです。将棋でも闇雲に駒を動かしても勝てませんね。相手がどのように駒を動かしてくるのかを何手先も読んで、今の駒を動かします。将棋の強さはイメージの多さ=パターンの多さだとも言えると思います。相手の一手に対して、樹形図のように幾通りも自分の手を持っており、その中で最良の手を選択する。テニスも同じで、相手のボールに対して自分の返球によるパターンを幾通りも持っている方が展開を有利にできると考えます。だからこそ、テニスは「考えるスポーツ」だと思う訳です。

 

 

意志を持った「ラリー」を行うには、相手のボールに対する対応パターンを幾通りも持っておく事が大切

 

 

そして、練習では「イメージ」したパターンを実際に試してみて、上手くいけばプールする、上手くいかなければデリートするというように取捨選択をしていく訳です。ただ、漫然と球出しをする、ゲーム形式で勝った負けたで一喜一憂することなく、自分のパターンを持つ機会と捉えて、貪欲に「イメージ」したパターンをやり続ける事がより効果的な練習と思います。しかし、「スキル」の面で問題があるのであれば、しっかりと球出しやラリーの練習をして「スキル」を得る必要はあります。

 

このように、ポイントを獲るには「武器」を放つ事が必要で、その武器を放てるチャンスボールを演出できるラリーを行える必要があります。ラリーを行う上で大切な事は、意志を持ったショットであることで、ただ漫然と飛んできたボールを打ち返すのではなく、自分がイメージしたパターンに沿った返球であることが大切です。これら「武器」と「ラリー」が組み合わさった「戦略」でポイントを獲れるようになる事が大切と考えます。

 

決して難しく考えない事。これらのパターンは「自然に身についてくるもの」でもあります。何回も何回も練習をしていれば、そのパターンは自然と体が覚えてきます。テニスが好きならご飯を食べてても、トイレに行っててもテニスの事を考えていると思います。その時に、どうやって攻めるかなぁ・・・・と考えて、ハッと閃くパターンを見つけられれば、早速次の日に試してみる。これの繰り返しです。

 

中には、このようなイメージを全くしないと言うプレイヤーもいます。でも、実際は無意識の中でやっているんですよ。切り口は違いますが、「相手の嫌がる事をする(嫌がるコースにボールを打つ)」というのも立派なイメージです。「相手が嫌がる事」をずっと考えている=パターンをイメージしているです。

 

 

みなさんも、ラリーの1球1球を意思を持って打ち、気持ちいいポイントを獲っていきましょうね!!

 

 

次回は、「練習頻度について」です。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です