【Break time】 ラケットについて

Today’s Practice Concept : インパクト時の一歩を大きく

本日の練習では、インパクト時の一歩を大きくする事を意識しました。「重心を低く」と同様な感じですが、このインパクト時の一歩を大きくする事で「ボールをロックオン」できるばかりでなく、「重心を低く」といっても実際にどのように動作を起こせばいいのかを考えた結果、「インパクト時の一歩を大きく踏み出す」事で「重心が低く」できるのではと実践してみました。

とても良い感じでした。しっかりと踏み出しラケットを振ると、下から上への力が加わり、ボールがしっかりと掛かるようになりました。しかし、この一歩を大きくすると「疲れ」ます。足腰の体力は必要ですね。

 

本日は、Break Time として「ラケットについて」少しふれたいと思います。

皆さんは、「ラケットを大切にしてますか?」・・・・もちろん、大切にされてますよね。ラケットってテニスをする上で「なくてはならないもの」だと思います。

それは、

単に「使わないとテニスができないから」

というだけでなく、

「テニスがしたいと思わせてくれる」

からだと感じます。この「したいという気持ち」が大切だと思うのです。「したい」とか「好き」とかいう「気持ち」がテニスを上達させてくれる訳で、その「気持ち」を高めてくれるものが大切なのです。

それが、「トッププレイヤーのようになりたい」というような憧れのプレイヤーだったり、好きなウェアが着たいからというものでも良いのです。

その中で、最も身近にあり最も必要なものが「ラケット」だと思うのです。

 

「上達」の肥やしは「好き(したい)」という気持ち

 

それを、ただ単に思う事だけでは難しいので、それをモノで得るという事も大切なのではないでしょうか。

 

私は、「ラケット」を信頼し、「ラケット」を物凄く気に入っています。この気持ちが明日のテニスに繋げてくれているのではないかと、つくづく思うのです。

皆さんも、「テニスが好きな理由、なぜテニスがしたいのか」を一度考えてみてください。・・・・・・・・・・・・もっとしたくなると思いますよ。

 

次回は、「スイッチについて」です。

サーブの安定感

Today’s Lesson Concept : フットワークの速さが準備の速さ

本日のジュニアレッスンでは、「フットワーク」を重視しました。ある程度ボールを打つ事ができるようになった次のステップは「フットワーク」です。あながちボールを打てるようになると、足よりも先にラケットを動かしてしまうようになります。ストロークラリーやボレーでも、球出しのような打ちやすい所にくるボールを打つ段階から「自分が打ちやすい所に動いて」ボールを打つようにならなければなりません。

球出しは「ラケットにボールを当てる練習」で、ラリーは「自らが打ちやすい所に動く練習」と考える事が大切だと感じます。

本日の生徒さんは皆、ボールを打つ事ができる段階にきています。次は、しっかりとボールの軌道を読み、自らが打ちやすい所に素早く動き、いつものようにラケットを振るという段階です。ここで大切なのが「素早く動く」事です。素早く動けばそれだけボールをよく見れ、準備が整います。より力のあるボールが狙い通りに打てる訳です。

この部分が、本日の生徒さんはまだ初動が遅い為、無理してボールを打っている感じです。サイドステップと初動を早くするイメージを持つ事が必要だと考えます。

 

本日は「サーブの安定感」について考えてみたいと思います。「サーブ」が突然入らなくなる事に関しては先にお話ししました。誰しもがサーブを安定させたいと考えていると思います。しかし、「安定」を求めるという事はどういう事なのか・・・・・・・・考えてみたいと思います。

 

サーブには、ファーストサーブとセカンドサーブがありますね。当然、ファーストサーブでしっかりと主導権を得たいサーブです。一方、セカンドサーブは「ダブルフォルトするかもしれない」や「リターンで攻められるかもしれない」等色々な危険性を孕んだサーブになります。これらのサーブに「安定」とはどういう事なのか。

 

①ファーストサーブ

攻撃的で、リターンがチャンスボールになりやすい、或いはリターンの軌道が先読みできるようなサーブ。

フラットサーブであればできるだけ強く叩きスピードを出す、スピンサーブであればできるだけ強く擦り大きく跳ねさせるというように、「できる限り強く、速くスイング」するサーブ。

 

②セカンドサーブ

守備的で、ダブルフォルトを回避する事が第一優先のサーブ。

入る確率の高いスピンサーブが一般的で、強さや速さよりも「正確にスイング」するサーブ。

 

この2つのサーブの「安定」とは、文字通り「入る確率を上げる」事ですね。しかし、入る確率を上げる為にファーストサーブのスイングが弱まってはいけませんね。ファーストサーブは攻撃的だからこそ有利に働くのであって、ファーストサーブがセカンドサーブと同じような程度になってしまってはいけません。サーブに不安があるプレイヤーは、ファーストサーブもセカンドサーブのように打とうとします。これは駄目なことでは決してありません。サーブが入らなければゲームになりません。当スクールの代表も「サーブが入らなければ猫にも勝てない」とよく仰っておられます。

ここで考えるべき事が「安定」なんです。「安定」は、ファーストサーブ、セカンドサーブの各々に求めるのではなく、ファーストサーブとセカンドサーブの両方を一つと考える方がベターだと思います。

ファーストサーブとセカンドサーブの「安定」とは、つまり「双方のバランス」を考える事だと思います。

 

サーブは「ファーストサーブ」と「セカンドサーブ」をセット(一つ)と考える

そして、

サーブの「安定」とは、ファーストサーブとセカンドサーブの「双方のバランス」を良い状態に保つ事

 

こう考える事で、

 

「安定」を求めるが故に失ってしまいがちな「ファーストサーブの強さ」を維持でき、

且つサーブ自体に「余裕」が生まれる

のです。

 

これには、先ず入る確率が比較的低い「ファーストサーブ」の確率を上げる事が必要だと考えると思います。それは一つの正解です。ですので、ファーストサーブの練習はしっかりと行いましょう。しかし、「ファーストサーブ」の確率は特に環境に左右され、試合での緊張で不安定になります。では、しっかりと「ファーストサーブ」の練習を行った上で、もっと必要なことは「セカンドサーブ」の確率を上げる事です。「セカンドサーブ」の確率が上がれば、サーブは「安定」したと言えます。なぜなら、「ファーストサーブ」と「セカンドサーブ」の両方を一つと考えているからです。「ファーストサーブ」が入らなくても、セカンドサーブが入れば「〇(マル)」なのです。

且つ、「セカンドサーブ」の確率が上がれば、「ファーストサーブ」にも好影響を与えます。言わずもがなですが、より思い切って「ファーストサーブ」を打てるようになります。これは、とても大切な事です。「ファーストサーブ」は普通でも力の入る「緊張感のある」サーブです。「緊張」には「余裕」が必要でした(サーブが突然入らなくなる?!参照)。「セカンドサーブ」の確率が上がれば、「ファーストサーブ」を外しても大丈夫という「余裕」が生まれます。この「余裕」が「ファーストサーブ」の確率を上げてくれます。「ファーストサーブ」の確率が上がる事は大歓迎です。なぜなら、試合を優位に運んでくれるのですから

 

つまり、

 

サーブの安定感の鍵は「セカンドサーブ」にある

 

と思います。一見当たり前のようですがただ単に「セカンドサーブ」だけの「安定」を考えるのではなく、「ファーストサーブ」にも好影響を及ぼす事を理解したうえで、「セカンドサーブ」を重視する、「セカンドサーブ」の確率を上げた上で「ファーストサーブ」をしっかりと打つのです。

ですので、サーブ練習となるとバシバシと思いっきり打っているシーンをよく見受けますが、先ずは「セカンドサーブ」の練習をしっかりと行う方が良いと考えます。練習で「ファーストサーブ」が入っても試合環境では激変する事がよくあります。「セカンドサーブ」を自信をもって打てるようになってから、満を持して「ファーストサーブ」の練習を行う流れがベターだと思います。

MYTAでも、先ずは「ファーストサーブ」と「セカンドサーブ」の違いを意識する事と、「セカンドサーブ」の確率アップ、その後「ファーストサーブ」の武器研磨を実践していきたいと思います。

 

次回は、「ラケットについて」です。

軸と重心について

Today’s Practice Concept : 重心を低く、回転を意識する

本日の練習では、「重心を低く、回転を意識する」事をコンセプトにしました。4日に本年初練習をした時に、意図せず浮いてしまうボールが多かった事を調整する事が目的です。

結果的には上手くいきました。自分のボールはフラットドライブ系なので浮いてしまうとバックアウトしてしまうんです。それを抑えるにはどうすればいいかを実践した訳です。

 

それでは、本日の練習を受けて「軸と重心について」考えてみたいと思います。

スイングする上で、私がイメージしている事は「コマ」です。お正月によく回す「コマ」です・・・・・・・・・ちょっと、古いですかね。

「コマ」をよく回すにはどうすればいいか。

 

①「コマ」の本体を低く調整する

②「コマ」の中心の棒が地面と垂直になるように回す

 

「コマ」が回る時、地面に接している棒(軸)が回転しています。遠心力が弱まると、その先が地面との摩擦で徐々に円を描くように回り始めます。地面と接している先が円を描くと、反対側も円を描くように回ります。地面に接している反対側に重心がある場合、大きく円を描きグラグラと揺れてしまいます。一方、地面に接している側に重心がある場合、そのグラつきは殆どなく回転が止まるまで「コマ」は回り続けます。

「コマ」を回す時、紐を「コマ」にグルグル巻きつけ、横投げで紐を引きます。この「横投げ」が上手くいかないと「コマ」はグラグラと揺れて地面に着き、有らぬ方向に転がっていきます。「横投げ」の際に気を付けるのが、「地面と水平」に投げる事です。そうすることで、「コマ」にバランスよく向心力が働き安定して回転します。

 

このように、「コマ」の回転と「体」の回転は同じ「回転」の構造ですので、「コマ」をイメージする訳です。

 

①「体(膝・腰)」を低く構える

②「体幹」を地面と垂直に回転させる

 

「体幹」とは、明確な定義はないですが「頭と手足を除く体の部分」を言います。この2点を意識してスイングすると、ボールは浮かなくなりました。

 

では、なぜこの2点を意識するとボールは浮かなくなるのでしょうか。

 

①「体(膝・腰)」を低く構える

一つに、低く構えるとスイングした時に伸び上がる形でラケットは振られる事になります。これは、必然としてボールに縦回転がかかりやすくなると考えます。

また、低く構える為にはいち早くボールの軌道に入り準備をしなければなりません。これは、必然としてボールをよく見て、集中することができると考えます。

また、低く構えると体が浮きにくく、ボールの衝撃に負けない為しっかりとボールをholdして打ち返すことができると考えます。

 

②「体幹」を地面と垂直に回転させる

一つに、軸を真っすぐな状態でスイングする為、回転力が強く、ボールに最も力を加えることができると考えます。

また、スムーズに回転させることができる為、腕・手首・ラケットが自然に回ると考えます。

 

これらの動きが、ボールをしっかりと飛ばす「力のベクトルを合わせる動き」となります。

 

ボールが上手く飛ばなくなった時、ラケットの動きや腕・肩の動きに傾注しがちですが、この「重心」や「軸(体幹)」が影響している場合も少なくありません。私自身、ボールが上手く飛ばなくなった時、先ずは「姿勢」をチェックしています。グリップやスイング(腕の振り)自体は、意図しない限り変わらないものと思っています。MYTAでは「自然な自分の身体的特徴に合った違和感のないスイング」を目指していますので、スイングに違和感がなければ「スイング」の調整は不要なのです。逆に、スイングに違和感があるなら、「重心」や 「軸(体幹)」ではなくラケットの動きや腕・肩の動きをチェックする事になります。

 

「重心を低く」するには、足腰の筋力が必要

「体幹を垂直に回転」するには、バランス感覚が必要

 

これらはスキルではなく、トレーニングで身に着けていかなければなりませんね。やはり、ヒッティングばかりにせず、筋力・体幹トレーニングもとても大切だと感じます。

 

 

次回は、「サーブ」です。

スピンについて

Today’s Lesson Concept : ラケット操作を目的に応じて行う

本日のジュニアレッスンサポートでは、生徒さん達の「ラケット操作」の上達を感じました。新年明けて初めてのレッスンでしたが、皆上手く操作できていたと思います。これまでは、どうしてもラケットを振り回してしまったり、全球カットしてしまったりと中々上手くラケットを操作できていない状態でした。しかし、本日のレッスンではショートテニスからベースラインからのストロークを続ける過程で「ラケットを振る速度や円の軌道」が自然と変わっている事が伺えました。当スクール代表のコーチングでメインの「考える」事が浸透し始めている状況でした。全てを教えられて実践するのと、ある程度時間をかけて自らが気づいて実践できるようになるのとは、明らかに後者の方が強くなると考えます。

本日のレッスンで「ラケット操作を目的に応じて行う」事ができるようになれば、もっとテニスが楽しくなると感じます。

 

本日は、 「スピン」について考えてみたいと思います。他のスクールの生徒さんやテニスをされている方を見ていると、「スピン」を効果的に使っているプレイヤーはあまりいないと感じます。厳密に言えば、「スピン」を打っている感じではありますが、弾道は「フラットドライブ」系の球威がある回転のかかったフラットが多いと感じます。改めて考えると、この状況は今のテニスでは必然な事だと思います。

今のテニスは、ラケットの進化、ストリングスの進化で球速が非常に速いテニスになっていると感じます。あまり筋力がないプレイヤーでも速いボールを打つ事はできると思います。この「速いテニス」が「スピン」の存在を希薄にしていると考えます。

球速が速い → ラケットが球を弾く時間が短い → ボールをholdする時間が短い

→ ラケットに掛かりにくい → スピン(回転量)が少ない

しかし、球速が速いとやはり「気持ちが良い」ショットになるので、それで「良し」となっちゃうんですね。でも、このようなテニスだからこそ「スピン」が大きな武器になれると思うのです。

球速が速いラリー → リズムで打つ → 直線的にラケットに当てる事が必要

このような高速テニスを崩すには、「タイミングを外す」事ですね。いい感じで打ち合っては、高速ラリー勝負でどちらかがミスをしたもの負けの試合展開になります。高速テニスに真っ向勝負よりも、それに対応したプレイスタイルを選ぶべきだと思うのです。

「タイミング」を外す事ができるショットが「スピン」と「スライス」ですね。「スライス」は「スピン」と比較してよく見られます。これは、安全性(相手コートに返る)から選択されていると感じます。ですので、より「タイミング」を外す事ができ、且つ皆が持っていない「スピン」を打つ事ができれば、この高速テニスの中で優位に立つ事ができると考えます。

だからと言ってただ単に上に擦り上げて「スピン」を打てばいいのかと言うとそうではありません。

 

「スピン」は「しっかり打たないと」チャンスボール(打ち頃の球)になる

 

「スピン」の軌道は大きな放物線です。そして着地してから大きく跳ねます。この「スピン」の特徴を理解し、利用できなければ「より高速の返球」で攻められる事になります。

 

大きな放物線 = 球威がない = 相手が準備するのに十分な時間を与える

大きく跳ねる = コート中央部からだとベースラインで調度の高さになる

 

「スピン」とはこのような球だからこそ、どこに打てば効果的かを考えなければなりません。

 

「スピン」は「ベースライン手前」に着地(深いボール)する弾道が一番効果的

 

状況的に放物線を描く事から、ノーバウンドで打ち返すプレイヤーはいないと思われますので、相手は下がるかライジングで返球せざるを得なくなります。相手を下がらせる事ができればそれだけで優位ですね。また、下がりながら放たれるショットに威力(スピード)はないと思われます。ライジングで返球された場合はより速い球が返ってきますが、これは相手にとってもリスキーな返球です。

このように「スピン」を深く落とす事ができれば、今の高速テニスに対応できる大きな武器となると考えます。

 

MYTAでも、生徒さんのスタイルを見ながら、スタイルに合えば「スピン」の活用を推奨していこうと思います。

 

しかし、「スピン」を「ベースライン手前」に落とす事が難しいと思います。でも・・・・・・・できるはずですね。

 

この「スピン」をより「深く」に落とすスキルについては、また機会があればお話ししていきたいと思います。

 

次回は、「軸と重心について」です。

【Coffee_Break】 今日のシュウちゃん

Today’s Theme : おかえりを忘れる・・・

玄関の開く音、閉まる音がすると、『帰ってきた!!ワッフワッフ』と階段の上から廊下を覗き込み、シッポをふりふり『おっかえり~』と、じいさまとばあさまを出迎える事が日課のシュウちゃんです。

 

が!!!

 

今日は、ち~とばかりやらかして激怒られされたところで、ウルトラしょんぼりしていたため、なんとびっくり、玄関の音を聞き逃してしまい、階段に向かわないシユウちゃん。

優しい主人な私が、「あら~、じいさまとばあさま、帰ってきたみたいね~」とさりげなく教えてあげると、

はっっっ!!とした顔は見せず(笑)、「いやいや、気づいてましたけど~」という体で、素知らぬ顔で≪おかえり≫を遂行していました。

賢いわ~、と親ばかな私でした。

テニスが上手いと強いとは違う??

Today’s Practice Concept : スイングのチェック

本日からようやくテニスができるようになりました!・・・・・・・まさに、待望!!

本日の練習は、久しぶりと言う事もあり「スイングのチェック」をコンセプトに行いました。ラケット面の真ん中にしっかりとボールが当たっているか「音」を重視し、チェックを行いました。

いい「音」がでていました。しかし、スピンの掛かりが弱く、球速が予想以上に出てしまったボールがあったので、次は「スピンの掛かり」をコンセプトにチェックしたいと思います。

 

本日は、よく話題になる「テニスが上手いと強いの違い」について考えてみたいと思います。

テニスコーチをされている方のブログを拝見すると、「コーチをするのに強いプレイヤーは求められない」と書かれているブログがよくあります。これは、どういうことなのかを考えてみたいと思います。「強い」と「上手い」の基準は何なのかというと「試合で勝てるかどうか」という事だと感じます。「試合で勝てる」のが「強い」、「テニススキルのレベルが高い」が「上手い」になるのでしょうか。・・・・・・・・何かわかるようでわからない感じですね。「テニススキルのレベルが高い」なら「試合で勝てる」はず?!ではないかと思いますね。

 

「テニスで勝つ」には、「スキル」は必須ですね。レベルの高いショットを打てるかどうか、色んな球種を打ち分ける事ができるかどうかはとても大切なfactorです。しかし、こんな話を聞いたことがあります。R.ナダル選手の試合前の練習で、ラリーが3本も続かない(続けない)。凄い思いっきりフルスイングでラリーをしていたそうです。「テニスが上手いプレイヤー」がラリーを3本続かない(続けない)事は恐らくないでしょう。なぜなら、「テニスが上手いプレイヤー」は「ミス」をすることを極端に敬遠すると思うからです。ですので、「テニスが上手いプレイヤー」は練習でのラリーもきっちりと正確に、永遠と思えるくらいにラリーを続けると思います。では、なぜR.ナダル選手はそんな「ミス」とも思える事を練習で行っていたのでしょうか。言わずもがなですが、R.ナダル選手は「強い」ですね。このことをジーッと考えていると、ふと気づく事がありました。

 

「テニスが強いプレイヤー」は一定の「スキル」を「オリジナル化」して活用している

 

R.ナダル選手の練習での「ミス」は、彼なりの調整方法だったのではないかと思います。試合では、環境の変化でR.ナダル選手とは言えども緊張はすると思います。となると、ラケットを十分に振れなくなる可能性があります。R.ナダル選手のプレイスタイルから、あの強烈なスピンは豪快なスイングにありますね。あの豪快なスイングができなくなると、武器が使えない状態になり試合にならないと思われます。だから、練習でしっかりと「スイング」する状態を作っていたのではないかと思います。つまり、ラリーで相手コートに返す事が目的なのではなく、しっかりとスイングができる肩を作っていたと思うのです。

このことからも、「テニスが強いプレイヤー」は「スキル」を自分のスタイルに合った「オリジナル」としていると考えられますね。

では、この「オリジナル」をコーチが生徒さんに教えられるかどうかです。・・・・・・・・「オリジナル」とはそのプレイヤーに合ったスタイルで、そのプレイヤーが強ければ強いほど「オリジナル化」が顕著にみられ、万人が真似をする事は難しくなります。R.ナダル選手のスピンを打てるか・・・・という事です。

テニスが上手いプレイヤー」は「スキルのレベルが高い」のであって、「オリジナル化」はされていない状態です。ですので、万人が真似をする事ができると思います。且つ、「レベルが高いスキル」ですので、非常に参考になり、生徒さんも良いお手本が見れる為、上達も早いと思います。

 

「テニスが上手いプレイヤー」はたくさんの「スキル」を「high-level」で習得している

 

このように考えると、「テニスが上手いと強いとでは違う」という事がわかると思います。

 

但し、「テニスが強いプレイヤー」がコーチをする事ができないかというとそうではありません。R.フェデラー選手のコーチであるステファン・エドバーグ氏、N.ジョコビッチ選手のコーチであるボリス・ベッカー氏、錦織圭選手のコーチであるマイケル・チャン氏、A.マレー選手のコーチであるアメリ・モレスモ氏やヨナス・ラース・ビョルクマン氏は世界でもトッププレイヤーでした。なぜ、「テニスが強いプレイヤー」がコーチをしているのでしょうか。

これは、トッププレイヤーのコーチだからだと思います。R.フェデラー選手やN.ジョコビッチ選手に最早「スキル」を教える事はありませんね。これらのコーチは、「スキル」ではなく、「(経験に裏打ちされた)戦略」を教えていると思います。各トッププレイヤーが何を習得したいかによってコーチを選んでいるんですね。

このことからも、コーチは「スキル」だけを教えるものではなく、「戦略」に関しても教えるものだと感じます。「戦略」とは、「スキル」の使い方です。生徒さんのTypeに合った「スキル」を選び、それをどのように組み立てて使うのかをまとめたものが「戦略」です。

 

このように、「テニスが上手いと強いとでは違う」事を理解できれば、「上手いプレイヤー」と「強いプレイヤー」とでは「コーチング」も違って然るべきだと感じます。

 

私自身、「上手いか」「強いか」と言われれば、まだまだだと思いますが、それらを理解し、目指していこうと思います。

 

 

次回は、「スピン」です。

ラリーでは自分の土俵をイメージする

Today’s Practice Concept : 本日はお休み

ようやく明日からテニスができますっ・・・・・・・本当にうれしい!

 

本日は、「ラリー」について考えてみたいと思います。

「ラリー」とは、言わずもがなですが「返球」です。打ち返すこと。テニスでは、この「ラリー」がゲームの8割を占めると思います。後の2割は「サーブとボレー、ウィニングショット」でしょうか。つまり、「ラリー」で勝たなければ、試合で勝つ事は難しいと感じます。強烈なサーブを持っていると確かに有利です、しかし自分のサービスゲームでなければその優位性はなくなってしまいますね。サービスゲームでもリターンゲームでも存在するのが、ゲームの大半を占める「ラリー」です。

「ラリー」で必要なfactorは、次の4つですね。

 ①サイドのコース(フォアサイド・バックサイド・センター)

②深さ(浅さ)

③速さ

④球種(フラット・スピン・スライス)

これらの組み合わせで「ラリー」が決まってきます。コースで3種類、深さで2種類、速さで2種類、球種で3種類ですから全部で36通りのパターンがある訳です。それらをゲームの状況、相手選手の特徴から選択し、あらゆるパターンで「ラリー」を(自然と)行っていると思います。その「ラリー」で有利に立つには、

 ①自分の得意なショットを打つ

②相手のweak point を攻める

という2つの選択肢がありますね。しかし、この2つでより安全なfactorは①ですね。②は確かに相手が嫌がる「ラリー」にする事はできますが、自分が自信のないショットが必要な場合それはリスキーな選択となります。やはり、①の自分の得意なショットを打つことで「ラリー」を行ったほうが良いですね。

 

この「自分の得意なショットを打つ事で得られる環境」を「土俵を作る」と言う事とします。

 

では、「自分の得意なショットを打つ(土俵を作る)」には何が必要でしょうか。それは、上述した「ラリーで必要なfactor」4つのそれぞれで得意なものを作る事が必要です。

①サイドのコースは、フォアサイド・バックサイド・センターのどこに打つのが得意か。

②深いボール、浅いボールどちらに打つのが得意か。

③速いボール、遅いボールどちらを打つのが得意か。

            ④フラット・スピン・スライスのどれが得意ショットか。

これら4つのfactorをしっかりと練習し、身に着けることが大切です。ですので、この4つのパターンを「コンセプト」に練習を行うことが必要になってくる訳です。

例えば、「バックサイドへ深く速いフラットを打つ」事が得意ならば、それを軸に「ラリー」を行う事が大切です。ここで注意しなければならない事はそのショットが「ウィニングショット」にならないように考える事です。例えで書いた「バックサイドへ深く速いフラットを打つ」はポイントを獲るウィニングショットではないという事です。そのボールで「ラリー」を行い、チャンスボールやオープンコートをメイクするというイメージです。ですので、例えで書いたショットは「ラリー」では不向きなショットであるかもしれません。

今のテニスを見ていると、ラケットやストリングスの進化でボール自体が速くなっています。ですので、ある程度のプレイヤーであれば「速いショット」を打つ事は比較的容易にできるかと思います。では、「ラリー」で差をつけるには4つのfactorの中でどれが優位なのでしょうか。

速いショットを打つには、やはりしっかりとボールポジションに入らなければなりません。上位のプレイヤーとなるとライジングで速いショットを打つことはできますが、十分な体勢で打つ事は出来ないと思います。このように

 

「相手にしっかりと自分の得意なショットを打つ準備をさせない環境」

「ラリー」の差を生み出すと考えます。その為に、コースを狙ったり、深さを狙ったり、緩急をつけたり、球種で打ちにくいボールを選んだりする訳です。

 

「ラリー」は、

どこに(where)・どれくらいで(speed)・何を(type)

打つのかを

「自分の得意ショット」で

パターンを作る事が大切。(wstパターン)

先にもふれましたが、テニスは「ラリー」でほぼ決まると言っても過言ではないと思いますし、「ラリー」に頼らないテニスはよりリスキーなテニスになってしまうと感じます。当然の事ながら、簡単な事ではありませんが、テニスで勝つには何をしなければならないのかを考えるのと考えないのとでは大きな違いとなりますね。

このように、「ラリー」は自分の土俵をイメージし、より安全にウィニングショットに繋げていく事が大切です。

MYTAでは、しっかりとwstパターンを生徒さんのスタイルに応じてサポートしていきます。

次回は、「テニスが上手いと強いとは違う??」です。

練習で必要な事は「目標設定と目的意識」

Today’s Practice Concept : 本日はお休み

本日は、レッスン(練習)のコンセプトについて考えてみたいと思います。

私は、自分の練習を行う際に必ず「コンセプト」を決めて取り組んでいます。

コンセプトとは、「概念」の事で、「物事の根本的思想」を指します。当日の2時間の練習で沢山のボールを打ちます。また、ラリー形式やゲーム形式で練習をする際は多種多様なボールを打つことになります。このように当日の練習で打つ全てのボールの根本的狙いを明確にしておくのです。そうすることで、練習での達成感が生まれます。

「練習(コンセプト)」は「階段の1段」と考えています。大きな目標(ゴール)を明確に設定し、それをクリアする為に習得しなければならない事を一つずつ設定します。例えば、富士山頂からの景色を眺める為に山頂へ登るとします。この「富士山頂へ登る」が「目標(ゴール)」です。富士山頂へ登るには、必ず5合目、6合目といった段階を経なければなりません。いくら5合目から山頂を眺めていても、6合目をクリアしなければ山頂へは辿り着く事はできません。

このように、なりたい姿(目標)を明確にし、それをクリアする為に必要な事をピックアップする。そして、毎日の練習でそのピックアップした内容をしっかりと実践する。それらができるようになって初めてなりたい姿になれると考えます。

 

当面の目標設定(ゴールの明確化) → その過程の細分化

→ 練習でのコンセプト設定 → 実践

 

練習で必要な事は、「しっかりと考える事です。単にラケットを振り、「良いショットが打てると気持ちいい。狙った所へ打てると気持ちがいい。」というような練習では勿体ないと思っています。ストレス発散で練習をしているのであれば「気持ちがいい」で良いのですが、「上達」する為に練習を行うのであれば、「階段をイメージし、目的の階は何階で、今自分はどの階にいるのか。目的の階に行く為には、先ず上の階を経なければならない。その階のミッションは何なのか。これらをしっかりとイメージして練習を行えば、毎回の練習で必ず上達するはずです。仮に上手くいかなくても、上手くいかなかった原因を考えれば、次は必ずうまくいくはずです。毎回の練習を単発に終わらせる事なく、「当面の目標」をクリアする為に1段1段階段を登っている感覚を持つ事が大切です。

 

レッスンも同じです。MYTA一般コースでは「カリキュラム」を作っています。そのカリキュラムに沿ってレッスンをプランニングしています。ですので、毎回のレッスンが大きな目標に向かって1段ずつ昇っている感覚を持っていただけるように心がけています。

今日のレッスンで何ができるようになるのかを、レッスン開始前に生徒さんへ伝える事で生徒さんも何を注意すればいいのかがわかり、集中しやすくなります。

そして、レッスン終了後にできるようになれたか、なれなかったかを判断し、1段昇れたかどうか、昇れたら次の階(コンセプト)を明示する、昇れなかったらなぜ昇れなかったのかをディスカッションします。

 

練習前と後で、必ず「上達」を実感できる事が大切です。「上手くなったような気がする」という気持ちが、次の練習のモチベーションにつながり、益々上達する原動力になります。

 

練習前:コンセプト設定 → 練習中:実践

→ 練習後:ジャッジ → 次回練習へのモチベーション

 

MYTAでは、生徒さん自らが考えなくても、もともとコースカリキュラムがあり、且つテキストがありますので目標設定もレッスンの目的も常にある状態でレッスンを受けていただけます。カリキュラムやテキストがない場合は、1回1回の練習を勿体ない事にしない為に必ず「考える」ようにしましょう。

 

★練習で必要な事★

「今日の練習は、何の為(目標)に、何をする(目的意識)」

「練習が終わったら、できたかできなかったか確認をする」

「練習前と比較してできるようになった箇所をイメージする」

「次の練習コンセプトを考える」

 

私は、次の練習の事を考えて終了するように心がけています。これは、今回の練習が単発なものにしない為に、常に連続して階段を昇っている感覚を持てるからです。こうする事によって、毎回の練習が楽しく、次が楽しみになれるのです。

 

 

次回は、「ラリーでは、自分の土俵をイメージする」です。

2016年新年のご挨拶

Today’s Practice Concept : 本日はお休み

皆様、明けましておめでとうございます。

旧年中は、本当にお世話になりました。ドンドンテニスが上達していく生徒さんを見ていると本当にうれしく感じました。

MYTAが6年目を迎える事ができましたのも、生徒さんを始め様々な方々のお力添えのお陰と感謝申し上げます。

 

本年度も引き続き「心」のトレーニングの一環としてこのブログが良い気づきになれますよう、尽力していきます。

 

MYTAも皆様の進化についていけるように、日々学び、日々進化、昨日のMYTAとは違う今日を目指し、そして明日のMYTAの進化に日々つなげていきたいと思います。

 

 

本年度も何卒宜しくお願い申し上げます。